解説 · 2026年8月時点
アロカバンク(Aloqabank)は、ウズベキスタンの商業銀行である。「アロカ」はウズベク語で「通信」を意味し、その名のとおり通信網の整備を資金面から支えるために1994年に設立された銀行が出発点である。現在は通信部門に限らない普通銀行として全国で営業しており、総資産では国内第10位に位置する(2026年7月1日時点、中央銀行統計から算出)。
設立の経緯を反映して、株主には現在もウズベクテレコムとデジタル技術省傘下の基金が名を連ねる。
| 正式名 | Aksiyadorlik tijorat «Aloqabank»(JSC Aloqabank) |
|---|---|
| 設立 | 1994年10月12日の閣僚会議決定第502号による(当初の授権資本200万スム) |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント |
| 事業 | 商業銀行(法人・小規模事業・個人) |
| 総資産 | 36兆6,682億スム(2026年7月1日、銀行部門の3.6%) |
| 貸出残高 | 21兆6,498億スム(2026年7月1日) |
| 預金 | 16兆9,926億スム(2026年7月1日) |
| 自己資本 | 4兆9,427億スム(2026年7月1日) |
| 拠点 | 総合サービスセンター88か所 |
| 株主 | 復興開発基金65.44%、個人株主1名13.59%、ウズベクテレコム12.09%、デジタル技術発展基金3.46%、経済財務省2.37%ほか(2026年7月1日) |
| 格付 | ムーディーズBa3(安定的)、フィッチBB(安定的)、Ahbor-Reyting uzA+ |
| 上場 | 共和国証券取引所「トシケント」に2007年5月15日上場(ティッカーALKB) |
沿革
1994年10月12日、閣僚会議決定第502号「ウズベキスタン共和国の電気通信網の整備・再建および業務の質の向上に関する措置について」により、授権資本200万スムの共和国株式商業銀行「アロカバンク」の設立が決められた。当初の主要顧客は通信・情報分野の国有企業で、通信情報庁、電磁両立性センター、国家通信監督局、ウズベキスタン郵便、マトブオト・タルカトゥヴチ(新聞配達)などが取引先として挙げられている。
2009年4月30日の中央銀行理事会決定第13/1号により、株式商業銀行から公開型株式商業銀行へ改組され、同年に新しいロゴとブランドブックを導入した。2020年代に入ると国際的な資金調達を広げ、2023年にはコメルツ銀行およびランデスバンク・バーデン=ヴュルテンベルクと合計5,000万ユーロの協力覚書を、イスラム民間セクター開発公社(ICD)と3,000万ドルのイスラム金融の与信枠を結んでいる。同年、ブランドを刷新した。
規模と財務
2026年7月1日時点の総資産は36兆6,682億スム、貸出残高は21兆6,498億スム、預金は16兆9,926億スム、自己資本は4兆9,427億スムである(中央銀行「商業銀行の主要指標」)。全国の総合サービスセンター88か所で、実物部門の企業、小規模事業者、個人事業主、家計に銀行サービスを提供している。
同行が公表する自己の決算では、2024年12月31日時点の総資産は23兆2,513億スム(前年の16兆447億スムから45%増)、貸出残高12兆9,443億スム、預金13兆8,147億スム、自己資本3兆822億スムだった。同年の純利益は1,900億スムで、前年の6,077億スムから大きく減り、ROEは27.4%から6.8%へ低下している。急速に資産を膨らませた年に収益性が落ちた形である。
株主と格付
2026年7月1日時点の株主構成は、ウズベキスタン共和国復興開発基金65.44%、個人株主のアクラム・ハイダロフ氏13.59%、ウズベクテレコム12.09%、デジタル技術省傘下のデジタル技術発展基金3.46%、経済財務省2.37%、電磁両立性センター1.15%である。
格付はムーディーズが自国通貨建て・外貨建て預金にBa3(見通し安定的)、フィッチがBB(同)、国内格付機関のAhbor-Reytingが「非常に高い」水準のuzA+を付与している。株式は共和国証券取引所「トシケント」に2007年5月15日から上場している(ティッカーALKB、額面1スム)。
参考資料
- Aloqabank「General information」(公式サイト) ↗
- Aloqabank「Bank history」 ↗
- Aloqabank「Shareholders and investors」 ↗
- Aloqabank「Ratings」 ↗
- 中央銀行「Information on major indicators of commercial banks as of July 1, 2026」 ↗
- 共和国証券取引所「トシケント」上場銘柄一覧 ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。