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アルドシンバンク

アルドシンバンク(Ardshinbank)は、アルメニア最大級の商業銀行である。2025年通期の純利益は1,371億ドラムで、同国の17行のうち首位を占めた。銀行部門全体の純利益が4,213億ドラムだったことを踏まえると、1行で業界利益のおよそ3分の1を稼ぐ計算になる。2026年1月には民間のアルメニア企業として過去最大となる6億ドルのユーロ債を国際市場で発

Ardshinbank OJSC(証券取引所の登録名はIndustrial Construction Bank OJSC)

解説 · 2026年8月時点

アルドシンバンク(Ardshinbank)は、アルメニア最大級の商業銀行である。2025年通期の純利益は1,371億ドラムで、同国の17行のうち首位を占めた。銀行部門全体の純利益が4,213億ドラムだったことを踏まえると、1行で業界利益のおよそ3分の1を稼ぐ計算になる。2026年1月には民間のアルメニア企業として過去最大となる6億ドルのユーロ債を国際市場で発行し、同国の金融機関が海外資金にどこまで手が届くかを示した。

正式名Ardshinbank OJSC(証券取引所の登録名はIndustrial Construction Bank OJSC)
本店アルメニア・エレバン
事業商業銀行。法人融資、個人向け金融、投資銀行業務
純利益1,371億ドラム(2025年通期、前年比3.29%増。国内首位)
総資産2兆4,000億ドラム(2025年上半期時点、銀行部門全体の2割超)
納税額336億ドラム(2026年1〜6月、うち直接税325億ドラム)。国内3位、直接税では首位
格付けS&P BB-、ムーディーズ Ba3、フィッチ BB-
資本市場2026年1月に6億ドルのユーロ債(5年、利回り6.6%)を発行。アルメニア証券取引所(AMX)の債券発行体

国内での位置

総資産は2025年上半期時点で2兆4,000億ドラムに達し、銀行部門全体の2割を超える。アルメニアの銀行部門の資産は2025年末で12兆8,300億ドラム、2026年3月末には13兆1,500億ドラム(前年同月比16.67%増)へ拡大しており、経済成長と与信の伸びがそのまま銀行の規模拡大につながる局面が続いている。

国家歳入委員会が公表する大口納税者リストでは、2026年1〜6月に336億ドラムを納め、ザンゲズル銅モリブデン・コンビナート、モバイル・センター・アートに次ぐ第3位に入った。このうち325億ドラムが直接税で、直接税の額では国内すべての企業の中で首位である。法人所得税が275億ドラム、所得税が約50億ドラムという内訳も公表されている。

2026年のユーロ債

2026年1月14日、同行は6億ドルのユーロ債を発行した。期間5年、利回り6.6%で、需要は21億ドルを超えた。アルメニアの民間発行体による国際債としては過去最大で、単一の取引で同国に流入した外貨としても前例のない規模となった。発行はオランダの特別目的会社を通じたローン・パーティシペーション・ノート(規則S/ルール144A)の形式をとり、シティバンク、J.P.モルガン、オッペンハイマー、マシュリクが共同ブックランナーを務めた。

同行はS&P、ムーディーズ、フィッチの3社から格付けを取得しており、アルメニアの民間企業でこの体制を持つのは同行だけである。国際的な資金調達を続けるための開示基盤が整っていることが、この規模の起債を可能にしている。

株式は非上場

同行はアルメニア証券取引所に債券を上場する発行体だが、株式は上場していない。取引所の発行体登録では旧称の「Industrial Construction Bank OJSC」が正式名として記載されており、ソ連期の産業建設銀行(プロムストロイバンク)の系譜を引く名称が法人格の上では残っている。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

アルドシンバンクとは | Caspian Intelligence