解説 · 2026年8月時点
アルメニア・インターナショナル・エアポーツ(AIA)は、首都エレバンのズヴァルトノツ国際空港とギュムリのシラク空港を運営する会社である。アルゼンチンのアルメニア系実業家エドゥアルド・エウルネキアンが率いるコルポラシオン・アメリカ・エアポーツの子会社にあたる。陸路の国境の多くが閉ざされたアルメニアにとって、ズヴァルトノツは事実上の唯一の玄関口であり、その運営権は国の対外接続そのものを左右する。
| 正式名 | Armenia International Airports CJSC(AIA) |
|---|---|
| 親会社 | コルポラシオン・アメリカ・エアポーツ(アルゼンチン。エドゥアルド・エウルネキアン) |
| 事業 | エレバンのズヴァルトノツ国際空港とギュムリのシラク空港の運営 |
| コンセッション | 2001年12月締結。2067年12月31日まで延長(35年の延長で合意) |
| 投資義務 | 2033年までに4億2,500万ドルの設備投資 |
| 旅客数 | 561万5,789人(2025年、ズヴァルトノツ空港。過去最高) |
| 料金制度 | シングルティル方式から物価連動方式へ移行。2027年4月から年次改定 |
コンセッションの延長
2001年12月、ズヴァルトノツ空港とギュムリのシラク空港の運営について、アルメニア政府とのコンセッション契約が結ばれた。2025年、この契約を35年延長し、期間を2067年12月31日までとする修正合意が成立した。双方の合意があればさらに延長する余地も残されている。
修正合意により、AIAは2026年1月31日までに新たなマスタープランを提出することが義務づけられた。プランには2033年までに完了すべき4億2,500万ドルの設備投資計画が含まれ、ズヴァルトノツ空港のインフラ整備と処理能力の拡大に充てられる。
経済的な枠組みも変わった。従来のシングルティル方式(商業収入も含めて料金を規制する方式)から物価連動の枠組みへ移行し、2027年4月から年次の料金改定が可能になる。不可抗力、旅客数の減少、規制の変更などが起きた場合に補償を行う経済均衡の再調整の仕組みも導入された。長期の投資義務を負う代わりに、収入面の予見性を高める取引である。
旅客数
ズヴァルトノツ空港の2025年の旅客数は561万5,789人で、それまで最高だった2023年の533万308人を上回り過去最高を記録した。8月には66万7,844人と、単月として前例のない水準に達している。2025年上半期の旅客数は240万人(到着120万人、出発120万人)で、2024年同期の231万人から増えた。
親会社のコルポラシオン・アメリカ・エアポーツは、ラテンアメリカと欧州の6か国で52の空港を運営し、2025年に8,670万人(前年比9.8%増)を扱った。アルメニアの空港はこのポートフォリオの一部として運営されている。
参考資料
- Armenia Extends Zvartnots Airport Concession for Another 35 Years — Hetq ↗
- Yerevan Zvartnots airport served 2.4 million passengers in the first half of 2025 — ARKA(2025年8月4日) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。