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アゼルスー

アゼルスー(Azərsu)は、アゼルバイジャンの上下水道を担う国有企業である。水源からの取水、浄水、送水、貯水、配水を行い、家庭と事業所に飲料水を集中的に供給するとともに、下水の収集、輸送、処理、放流を担当する。現在はアゼルバイジャン国家水資源庁の傘下に置かれている。

Azersu

解説 · 2026年8月時点

アゼルスー(Azərsu)は、アゼルバイジャンの上下水道を担う国有企業である。水源からの取水、浄水、送水、貯水、配水を行い、家庭と事業所に飲料水を集中的に供給するとともに、下水の収集、輸送、処理、放流を担当する。現在はアゼルバイジャン国家水資源庁の傘下に置かれている。

アゼルバイジャンでは、バクーとアブシェロン半島の水源が乏しく、飲料水の確保が長年の課題であり続けてきた。ジェイランバタン貯水池からの導水と浄水設備の増強、海水淡水化の試験など、水源の多様化が政策の柱になっている。同社はその実務を担う主体である。

正式名“Azərsu” Açıq Səhmdar Cəmiyyəti(アゼルスー開放型株式会社)
所属アゼルバイジャン国家水資源庁の傘下
所有アゼルバイジャン政府
事業水源からの取水、浄水、送水、貯水、配水、飲料水の集中供給、下水の収集・輸送・処理・放流
経営理事長ザウル・ミカイロフ
料金バクー、スムガイト、ヒルダラン各市とアブシェロン地区の家庭用は1立方メートルあたり0.35マナト、その他の地域は0.30マナト(2016年5月16日施行、関税評議会決定)

事業と料金

同社の業務は、水源からの取水と処理、送水、貯水、配水にはじまり、家庭・事業者への飲料水の供給と、下水の収集・輸送・処理・放流までを含む。水道料金と下水道料金は、政府の関税(価格)評議会が決定する。

2016年5月16日から適用された関税評議会の決定では、1立方メートルの原価計算を踏まえて料金が見直され、付加価値税を含む家庭向けの水道料金が、バクー、スムガイト、ヒルダランの各市とアブシェロン地区で1立方メートルあたり0.35マナト(従来0.30マナト)、その他の地域で0.30マナトと定められた。全国の生産者団体向けは1マナトで、水を原料として使う製造業者向けの料金は据え置かれた。同じ決定で、ジェイランバタン貯水池の1,000立方メートルあたりの卸売料金に関する従来の決定は廃止された。

バクー・アブシェロンの水問題

バクーとアブシェロン半島の飲料水と排水の問題は長く未解決のままだった。2026年、大統領令により「バクー市およびアブシェロン半島の水道・雨水・下水システムの改善に関する2026〜2035年国家計画」が承認された。閣僚会議が実施の調整と監督を担い、年に一度、大統領へ進捗を報告する。監視と評価は経済改革分析・情報提供センターが行い、財務省と経済省が国家予算・国家投資計画の編成の中で必要な資金を確保するとともに、他の資金源の誘致にあたることが定められた。

計画にはバクーとアブシェロン半島における12本の新しい集水管の建設が含まれ、うち7本はすでに着工している。2026年から2027年にかけては、全長28キロメートルのジグ〜ホヴサン下水集水管と新しいポンプ場の建設を含む予定事業の50%を実施することが国家水資源庁に求められている。処理施設については、ボユクショル湖の環境改善と流入水の全量処理を目的とするボユクショル処理場の新設、ピラッラヒ処理場の新設、ピルシャギとシュヴェランの処理場の近代化が計画されている。アブシェロン半島の飲料水・工業用水の既存および代替水源の調査も課題とされ、バクー地下鉄の各駅に湧出する水の利用可能性も検討の対象に含まれている。

海水淡水化

2023年4月12日付の大統領令により、バクー市とその周辺の水供給を改善するため、海水を淡水化して飲料水を作る試験事業が始まった。同社はイスラエルの国営水道会社メコロットとの間で、この海水淡水化事業に関する技術コンサルティング業務の提供について合意を結んでいる。メコロットはイスラエルの飲料水需要の9割を賄い、供給する水のおよそ6割を海水淡水化で得ている会社である。

カスピ海の水を処理して都市用水にする構想は、アブシェロン半島の水源の乏しさに対する根本的な対策のひとつとして位置づけられている。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

アゼルスーとは | Caspian Intelligence