解説 · 2026年8月時点
アズインテレコム(AzInTelecom)は、アゼルバイジャンの政府系ITインフラ企業である。政府機関向けのクラウド基盤「政府クラウド」を運営し、国民が使う電子署名・本人確認のプラットフォーム「SIMA」を開発・運用する。行政手続きや金融サービスの電子化を支える裏方であり、日本でいえばマイナンバーの認証基盤と政府共通クラウドを一社で担っているような位置づけになる。
| 正式名 | AzInTelecom LLC |
|---|---|
| 設立 | 2015年(デジタル発展・運輸省の傘下として) |
| 本社 | アゼルバイジャン・バクー |
| 事業 | クラウドサービス(政府クラウド)、生体認証・電子署名、情報セキュリティ、中央集権型情報システム |
| クラウド利用機関 | 300超(2025年) |
| 電子署名「SIMA İmza」 | 累計取得560万件超(2025年) |
| SIMAプラットフォームの提携先 | 100社超(2025年) |
| 所有形態 | アゼルバイジャン国有。2024年よりAZCONホールディング傘下 |
政府クラウドとSIMA
同社の事業の柱は二つある。一つは「政府クラウド」で、官庁や公的機関の情報システムを収容する共通のクラウド基盤である。2025年時点で300を超える機関が利用している。個々の官庁が自前でサーバーを抱える方式から、共通基盤へ集約する転換を担っている。
もう一つが「SIMA」と呼ばれるデジタル本人確認・電子署名のプラットフォームである。スマートフォンで本人確認と電子署名を完結させる仕組みで、電子署名アプリ「SIMA İmza」の累計取得数は560万件を超えた。人口約1,000万人の国でこの数字に達していることは、行政手続きと金融サービスの電子化が実際に普及していることを示す。プラットフォームに接続する提携先は100社を超える。
設立と所属
2015年、デジタル発展・運輸省の傘下の国有企業として設立された。2024年からは運輸通信持株会社AZCONの一員として活動している。情報セキュリティサービスや中央集権型の情報システムの構築も手がけており、公共部門と民間部門の双方にデジタル化の基盤を提供することを目的に掲げる。
通信インフラを担うアズテレコム、衛星のアゼルコスモスと同じ持株会社に属する構成は、回線・衛星・クラウド・認証を国として一体で設計しようとする方針の表れといえる。
参考資料
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。