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バクー地下鉄

バクー地下鉄(Bakı Metropoliteni)は、アゼルバイジャンの首都バクーの地下鉄である。1967年11月6日に5駅で開業し、2026年8月時点では赤・緑・紫の3路線27駅、営業キロ40.7kmを運行する。公式サイトは、中東で最初に開業した地下鉄であり、ソ連圏では5番目だったと説明している。

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解説 · 2026年8月時点

バクー地下鉄(Bakı Metropoliteni)は、アゼルバイジャンの首都バクーの地下鉄である。1967年11月6日に5駅で開業し、2026年8月時点では赤・緑・紫の3路線27駅、営業キロ40.7kmを運行する。公式サイトは、中東で最初に開業した地下鉄であり、ソ連圏では5番目だったと説明している。

運営はバクー地下鉄閉鎖型株式会社で、2014年の大統領令により、運行を担っていたバクー地下鉄と、トンネル建設を担っていたアゼルトゥネルメトロティキンティを統合して設立された。建設と輸送を一つの経済主体にまとめる趣旨である。2024年に設立された国有の運輸通信持株会社AZCONの傘下に入っている。

正式名“Bakı Metropoliteni” Qapalı Səhmdar Cəmiyyəti(バクー地下鉄閉鎖型株式会社)
開業1967年11月6日
現法人の設立2014年2月27日付の大統領令289号により、バクー地下鉄と「アゼルトゥネルメトロティキンティ」株式会社を再編して設立
所有・管理国有。AZCONホールディング(アゼルバイジャン運輸通信持株会社)の傘下
路線3路線27駅、営業キロ40.7km
輸送人員1日平均62万1,000人超(2025年、AZCON)。年間2億2,958万人(2024年、国家統計委員会)
車両371両(2025年、AZCON)
運転間隔最短1分45秒(2025年、AZCON)
拡張計画2025〜2030年の国家プログラムで10駅と電車庫1か所を新設

沿革

20世紀初頭のバクーでは石油関連の工場が相次いで建設され、人口の流入が加速したが、地上交通では増える需要を捌けなくなっていた。地下鉄の建設が決まり、1949年にバクー「バシュトゥネルメトロティキンティ」局が設けられた。1951年にはモスクワの設計機関の支所が「バクメトロラエヒェ」として置かれ、同年に延長10kmの最初の技術設計が承認されて着工した。

地質と地下水の条件が厳しく工事は一時中断したが、1960年に再開され、1966年にバクー地下鉄管理局が設置された。1967年11月6日、「バクー・ソヴェティ」(現イチェリシェヘル)、「サヒル」、「28アプレル」(現28マイ)、「ゲンジリク」、「ナリマノフ」の5駅で開業した。

独立後の延伸では、2016年4月19日に紫線の「アフトヴァグザル」「メマル・アジャミ」の2駅、2021年5月29日に「8ノヤブル」駅、2022年12月23日に「ホジャサン」駅と同名の電車庫が開業し、3路線27駅の体制になった。紫線は独立後に建設された最初の路線である。

路線と運行

赤線は1967年開業の最も古い路線で、延長20.01km、13駅と「ナリマノフ」電車庫を持つ。イチェリシェヘル〜ハズィ・アスラノフ、イチェリシェヘル〜バクミルの各区間で運行している。

緑線は現在10駅が営業しており、将来的には延長41.8km・23駅とする計画である。28マイ〜ハズィ・アスラノフ間は赤線と線路を共用しており、この共用を解消する「路線分離事業」が国家プログラムに盛り込まれている。分離が完了すると、緑線はダルナギュル〜ハタイ間で独立した運行になる。

紫線は現在4駅と「ホジャサン」電車庫を持ち、将来的に18.5kmへ延びる計画である。緑線との乗り換えは「メマル・アジャミ」駅で、両線の乗換駅が同じ名前を持つ。緑線と赤線の間はジャファル・ジャバルル〜ハタイのシャトル区間を介して連絡し、28マイ駅とジャファル・ジャバルル駅が地下通路で結ばれている。

拡張計画

2025年1月30日付の大統領令で承認された国家プログラムにより、2030年までに10駅と電車庫1か所が新設される。緑線には白い都市(アグ・シェヘル)、NZS、旧バクー自動車工場の周辺と、仮称ハズィ・アスラノフ2の4駅が置かれる。紫線には第1市立臨床病院付近、ニザミ駅、サヒル駅、ネフチラル病院付近、ハタイ駅、バベク大通り沿いの白い都市開発地区の6駅が計画されている。

赤線と緑線の分離事業では、最大200mの連絡トンネル、変電所2か所の新設と1か所の改修、ジャファル・ジャバルルと28マイの間の階段の増設が予定される。緑線のダルナギュル電車庫と紫線のホジャサン電車庫の整備は2025〜2030年に完了する計画である。

さらに長期の「概念的発展スキーム」では、路線網を総延長119.1km・76駅まで広げることが構想されている。

利用と設備

AZCONホールディングが公表した2025年の指標では、1日平均の利用者は62万1,000人超、保有車両は371両、列車の最短運転間隔は1分45秒である。国家統計委員会の運輸統計でみると、年間の輸送人員は1990年の1億6,739万人から2019年に2億3,668万人まで増え、2020年は7,471万人へ落ち込んだのち、2024年には2億2,958万人まで戻っている。

赤線と緑線が28マイ〜ハズィ・アスラノフ間で線路を共用しているため、この区間の列車本数は両線の運行計画に制約される。国家プログラムに路線分離事業が置かれているのは、この制約を解くためである。分離が完了するまでの間、共用区間としての運行が続く。

経営とガバナンス

会社の最高の監督機関は監督理事会で、2026年8月時点の構成は議長がAZCONホールディングの執行役員、他の理事も同ホールディングの副執行役員、最高財務責任者、最高法務責任者、最高建設責任者である。親会社の経営陣がそのまま監督にあたる形になっている。

AZCONホールディングは2024年11月7日付の大統領令で設立された公法人で、監督理事会の議長はデジタル発展・運輸相が務める。傘下にはアゼルバイジャン航空、アゼルバイジャン鉄道、カスピ海船舶公社(ASCO)、バクーバス、バクー造船所、アゼルコスモス、アゼルテレコム、アゼルポストなどが並ぶ。バクー地下鉄はこの運輸部門の一角を占める。

輸送量は、国家統計委員会の運輸統計で2023年が2億1,945万人、2024年が2億2,958万人である。2020年は新型コロナ対策で地下鉄の運行が長期間止まり、輸送人員は7,471万人まで落ち込んだ。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

バクー地下鉄とは | Caspian Intelligence