解説 · 2026年8月時点
ベカバードセメント(Bekabadcement)は、ウズベキスタン東部タシケント州ベカバード市にあるセメントメーカーである。ウズベキスタンで最初に稼働したセメント工場を前身とし、1995年3月にベカバード・セメント複合工場を基盤として株式会社となった。セメントのほかクリンカーとスレート(波板)を作り、従業員は1,733人である。
ベカバードはシルダリヤ川沿いの工業都市で、ウズベキスタン最大の製鉄所(ウズメトコンビナート)が置かれた土地でもある。同社はその工業集積の一角を占め、地域の雇用と生活基盤に深く関わってきた。
| 正式名 | «Bekabadcement» JSC(ベカバードセメント株式会社) |
|---|---|
| 株式会社化 | 1995年3月(ベカバード・セメント複合工場を基盤として) |
| 工場の稼働 | 1929年3月26日(ベカバード集落のヒルコヴォ駅付近で操業開始)。同社は2016年6月26日に創業90周年を祝っており、資料により1926年からとする記述もある |
| 所在地 | タシケント州ベカバード市イスティクロル通り20(郵便番号110503) |
| 位置づけ | ウズベキスタンで最初に稼働したセメント工場 |
| 生産能力 | セメント年71万4,000トン、クリンカー年66万6,000トン、スレート年6,600万枚(標準換算) |
| 従業員 | 1,733人(うち管理部門220人) |
| 業界団体 | ウズサノアトクリリシュマテリアラリ(建設資材産業協会)に加盟 |
沿革
同社が公表する沿革によれば、企業の歴史は1929年3月26日、ベカバード集落のヒルコヴォ鉄道駅付近でセメント工場が稼働したことに始まる。当初の生産能力は年2万5,000トンで、ウズベキスタン共和国で最初に操業したセメント工場だった。なお同社は2016年6月26日に創業90周年を祝っており、起点を1926年に置く記述も併存する。
1957年、工場はヒルコヴォのアスベストセメント管工場と統合され、複合工場(コンビナート)へ改称された。1964年には石灰工場が稼働している。以後、複数回の改修と拡張を経て生産能力を増やし、製品の種類も広げてきた。1995年3月、ベカバード・セメント複合工場を基盤として株式会社ベカバードセメントが設立された。
生産と製品
現在の生産能力は、セメントが年71万4,000トン、クリンカーが年66万6,000トン、スレートが標準換算で年6,600万枚である。クリンカーの生産能力がセメントに近い水準にあることから、原料から一貫して作る工場であることがわかる。
ウズベキスタンでは2010年代後半から建設投資が拡大し、これに合わせてセメントの生産能力が急速に増えた。中国資本を含む新設工場が相次いだ結果、生産能力の総量は需要を上回る局面もあり、既存の工場には設備更新と燃料費の削減が課題になっている。
社会施設
同社は社会インフラの整備に力を入れてきたと説明しており、「ツェメントマン」クラブ、シリン保養所、「セメントチ」児童向けキャンプ、体育・保養施設、競技場、「クヨシュチャ」児童公園、シルダリヤ川岸のチャイハナ、近代的に改装された食堂を運営している。ソ連期の企業城下町の性格を色濃く残す構成である。
同社は建設資材産業協会(ウズサノアトクリリシュマテリアラリ)の会員企業として、協会の企業データベースに掲載されている。売上高や利益は、この掲載情報には含まれていない。
参考資料
- «Bekabadcement» JSC(ウズベキスタン建設資材産業協会 uzsm.uz、企業データベース) ↗
- Bekabadcement Cement Plant(Global Energy Monitor) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。