解説 · 2026年8月時点
クリーン・ハウス(ジョージア語の商号は სუფთა სახლი、「清潔な家」の意)は、洗剤・清掃用品・衛生用品・化粧品といった日用品を扱うジョージアの小売チェーンである。売り場面積の小さい店を市街地の生活動線に高密度で置く方式をとり、2026年8月時点で全国に約250店を構える。Forbes Georgiaの2021年決算に基づく企業番付では、売上高1億4,012万6,000ラリで80位に入った。
日本の「ドラッグストア」に近い業態だが、医薬品ではなく家庭用化学品と衛生用品を軸に据えている点が異なる。ジョージアではこの分野が長く小規模な個人商店と市場(バザール)に分散していたため、統一した屋号と価格で全国を覆うチェーンの登場は、この業種の近代化の事例として語られる。
| 正式名 | შპს სუფთა სახლი(LLC Supta Sakhli、英語表記 Clean House) |
|---|---|
| 企業登記番号 | 202458893 |
| 登記 | 2009年5月7日 |
| 本拠 | トビリシ(クサニ通り36番) |
| 事業 | 洗剤・清掃用品・衛生用品・化粧品・台所用品・文具などの小売チェーン |
| 売上高 | 1億4,012万6,000ラリ(2021年通期、Forbes Georgiaの企業番付で80位) |
| 代表者 | ギオルギ・チヴァゼ、イラクリ・グヴィニアシヴィリ(企業登記、2026年8月時点) |
| 所有 | イオセブ・タタラシヴィリ(Forbes Georgia、2026年3月) |
| 店舗 | 約250(うちトビリシ約150、地方約100。公式サイト、2026年8月時点) |
沿革
法人としての登記は2009年5月7日、企業登記番号は202458893で、法人形態は有限責任会社(შპს)である。同社の説明によれば、チェーンとしての営業開始は2014年で、当初は4店から始まった。
初期はトビリシ市内の店舗に限られていたが、その後は地方へ広げ、2026年8月時点では全国の地方中心都市すべてに店を持つ。同社は約250店のうち約150店がトビリシ、約100店が地方にあるとしている。首都では「ほぼすべての地区」に店があるという表現を用いており、大型店ではなく近隣型の小型店を積み重ねる出店方針であることがうかがえる。
法人の登記(2009年)とチェーンの営業開始(2014年)に5年の開きがあるのは、既存の法人を店舗網の運営主体に転用したためとみられる形だが、その経緯についての公式の説明は出ていない。企業登記に記録されているのは登記日、活動分類、代表者までである。
事業
扱うのは、洗剤・洗濯用品、台所用品、ブランド化粧品、乳幼児向けの衛生用品、文具など、家庭と身の回りの日用品である。オンラインの品揃えは日焼け止めなどの季節商品、家庭用化学品、清掃、衛生、化粧品、ベビー、食器、詰め合わせ、小型家電といった区分に整理されている。
自社ブランドの製造ではなく、輸入品と国内メーカー品の仕入れ販売が中心である。店頭に加えて自社サイトでの通信販売と配送を行い、会員向けのポイントカード(ホーム・カード)を運用している。
登記上の代表者はギオルギ・チヴァゼとイラクリ・グヴィニアシヴィリの2人で、登記上の活動分類は卸売・小売である。
業態と立地
同社の店は、大型店を郊外に置くのではなく、住宅地や商店街の路面に小型店を高密度で置く形をとる。日用品は購入頻度が高く単価が低いため、来店までの距離が売上を左右する。約250店のうち約150店が首都に集中するのはこのためで、同社自身も「首都のほぼすべての地区にある」と説明している。
この分野はジョージアでは長く、露天の市場と個人商店、そして食品スーパーの一角に分散していた。統一した屋号で全国に小型店を並べ、共通の仕入れと物流で回す形は、食品小売より遅れて2010年代半ばから広がった。クリーン・ハウスはその先行例にあたる。
同社はジョージア語の商号 სუფთა სახლი(スプタ・サフリ、「清潔な家」)で登記され、店頭と広告では英語の Clean House を併用する。ジョージアの小売では、登記名がジョージア語、店頭表示が英語というこの組み合わせは珍しくない。
所有
Forbes Georgiaが2026年3月に公表した「ジョージアの富豪100人」は、イオセブ・タタラシヴィリをクリーン・ハウスの店舗網の保有者とし、資産3億6,080万ラリで29位に置いた。同誌はまた、自誌の「最も価値のあるジョージア企業」の番付でクリーン・ハウスが47位にあるとしている。
非上場で、株主構成の内訳や持ち分比率は公表資料からは確認できない。
販売の経路
店頭のほか、自社サイトで通信販売と配送を行っている。サイトの商品区分は、日焼け止めなどの季節商品、家庭用化学品、清掃用品、衛生用品、化粧品、乳幼児向け、食器、詰め合わせ、小型家電などに分かれており、実店舗の棚割りをそのまま反映した構成になっている。
会員向けにはポイントカード(ホーム・カード)を運用し、サイト上では洗濯や汚れの落とし方といった生活情報の記事も配信している。日用品は商品そのもので差がつきにくいため、価格と立地に加えて、こうした来店・再訪の仕掛けが売上を左右する。
公開されていない情報
2021年以降の売上高と損益、従業員数、店舗あたりの売上、商品分野別の構成比はいずれも公表資料からは確認できない。国外への出店についても、確認できる公式の発表はない。
参考資料
- About Us — Clean House(公式サイト) ↗
- შპს სუფთა სახლი — 企業プロフィール(ジョージア会計・報告・監査監督局の報告ポータル) ↗
- The 100 Largest Georgian Companies by Revenue — Forbes Georgia(2021年決算に基づく、2024年1月) ↗
- Georgia's 100 Richest Entrepreneurs — Forbes Georgia(2026年3月25日) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。