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ユーラシア・リソーシズ・グループ(ERG)

ルクセンブルクに持株会社を置く資源グループで、カザフスタン財務省が株式の40%を保有する。フェロクロムとコバルトで世界最大級の生産者であり、カザフスタンの鉱業・冶金部門のおよそ3分の1を占める。

Eurasian Resources Group S.à r.l.
公式サイト ↗

解説 · 2026年8月時点

ユーラシア・リソーシズ・グループ(Eurasian Resources Group、ERG)は、ルクセンブルクに持株会社を置く資源グループである。カザフスタンの鉱業・冶金部門のおよそ3分の1を占め、高炭素フェロクロムとコバルトでは世界最大級の生産者、ユーラシアではアルミナの主要供給者かつカザフスタン唯一の一次アルミ生産者でもある。カザフスタン財務省が株式の40%を持つ官民混合の資本構成が特徴で、Forbes Kazakhstanの私企業ランキングの上位には同グループの事業会社が並ぶ。

正式名Eurasian Resources Group S.à r.l.
本拠ルクセンブルク(持株会社)。事業の中心はカザフスタン、ほかにアフリカ、ブラジル
事業フェロクロム、鉄鉱石、アルミナ・一次アルミ、石炭・電力、コバルト・銅
売上高62億ドル(2025年通期、2.5%減)
EBITDA21億ドル(2025年通期、マージン34%)
調整後純利益4億5,000万ドル(2025年通期、前年は2億7,000万ドル)
従業員グループ全体で約6万7,000人。カザフスタン国内だけで6万人超
主な株主カザフスタン財務省40%、イブラギモフ家、アレクサンドル・マシケヴィチ氏(2025年3月死去)の相続人20.7%、パトフ・ショディエフ氏18.6%
主な事業会社カズフローム、ССГПО、アルミニウム・カザフスタン、カザフスタン電解工場、ユーラシア電力公社、シュバルコリ・コミル、ジャイレム・マンガンなど

グループの成り立ち

母体は、ソ連期に建設されたカザフスタン各地の鉱山・製錬所を独立後に集約したユーラシア天然資源公社(ENRC)である。ENRCはロンドン証券取引所に上場していたが、2013年に創業者グループとカザフスタン政府が買収して非上場化し、翌年に現在のERGへ再編された。

2025年3月に創業者の一人アレクサンドル・マシケヴィチ氏が死去し、株式は相続人に引き継がれた。持株会社の登記地はルクセンブルクだが、雇用と生産の圧倒的な部分はカザフスタンにある。

事業構成

フェロアロイはカズフローム、鉄鉱石はССГПО、アルミナはアルミニウム・カザフスタン、一次アルミはカザフスタン電解工場、石炭と電力はユーラシア電力公社とシュバルコリ・コミルがそれぞれ担う。原料から製品、そしてそれを支える自家発電までを一つのグループに収めた構造で、鉄道輸送や商社機能も内部に持つ。

カザフスタン国外では、コンゴ民主共和国のコバルト・銅事業が大きな柱である。2025年はコンゴ民主共和国が年の大半にわたってコバルトの輸出を禁じたため、供給網に制約が生じた。

2025年の業績

2025年通期の売上高は62億ドルと2.5%減った一方、EBITDAは21億ドル(前年18億7,000万ドル)へ増え、マージンは29%から34%へ改善した。調整後純利益は4億5,000万ドル(前年2億7,000万ドル)である。

利益改善の理由として同グループは、コスト規律と操業効率の改善による約2億6,000万ドルの節減を挙げている。生産コストはフェロクロムで8%、銅精鉱で最大15%下がった。EBITDAの地域別では、カザフスタン事業が16億ドル、アフリカ事業が5億ドル超(全体の24%)を占める。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

ユーラシア・リソーシズ・グループ(ERG)とは | Caspian Intelligence