解説 · 2026年8月時点
ジョージア・キャピタル(Georgia Capital PLC)は、ロンドン証券取引所に上場する投資持株会社である。ジョージア国内の有望な事業に投資して規模を拡げ、成熟したところで売却して資金を回収する、という循環を事業モデルにしている。薬局チェーン、病院グループ、保険、再生可能エネルギー、教育といった内需型の産業を束ねており、この国の非資源部門の姿を一社の財務諸表から俯瞰できる、珍しい存在である。
| 正式名 | Georgia Capital PLC |
|---|---|
| 設立 | 2018年5月(BGEOグループからの分離により) |
| 本拠 | ジョージア・トビリシ |
| 上場 | ロンドン証券取引所プレミアム市場(ティッカーCGEO) |
| 性格 | ジョージア企業に投資し、育てて売却する投資持株会社 |
| 純資産価値(NAV) | 51億9,000万ラリ=約19億2,000万ドル(2025年末、前年比44%増) |
| 1株当たりNAV | 154.68ラリ(2025年末、前年比61.2%増) |
| 主な保有 | 薬局チェーン、医療サービス(ジョージア・ヘルスケア・グループ)、保険、再生可能エネルギー、教育。加えてライオン・ファイナンス・グループ株16.6%(2026年第1四半期時点) |
| 株主構成 | 機関投資家が約8割。国別では米国44%、英国21% |
分離上場の経緯
母体はバンク・オブ・ジョージアを中核とするBGEOグループである。銀行業と非銀行の投資事業が同居していると、市場が全体を適切に評価できないという判断から、2017年7月に分社が発表された。2018年5月29日、BGEOグループは銀行持株会社のバンク・オブ・ジョージア・グループPLC(現ライオン・ファイナンス・グループ)と投資会社のジョージア・キャピタルPLCに分かれ、両社の株式がロンドン証券取引所のプレミアム市場に上場した。
投資の基準は明快で、3〜5年で株式価値3億ラリ以上に育つ見込みのある事業に絞る。資本の重い事業を避け、なるべく資本効率の高い(キャピタルライトな)事業を安く買うことを原則に掲げている。
ポートフォリオと業績
2025年通期は、1株当たりNAVが154.68ラリと前年比61.2%増え、NAV総額は51億9,000万ラリ(約19億2,000万ドル、44%増)に達した。上げの大部分は、保有するライオン・ファイナンス・グループ株の値上がりによる。同社株は2026年3月にFTSE100構成銘柄へ格上げされている。
非上場の主要3事業(薬局小売、医療サービス、保険)は2025年通期で売上高が15.0%、EBITDAが28.6%伸びた。2026年第1四半期時点でこの3事業はポートフォリオ価値の43%(23億3,400万ラリ)を占める。
資本の還元にも積極的で、2025年には5,000万ドルの自社株買いを実施して発行済株式の11.6%を消却した。分離上場以降の株主還元は累計2億4,600万ドルに達する。
参考資料
- Georgia Capital at a Glance(公式サイト) ↗
- Demerger Update: Georgia Capital PLC Admission — Investegate(2018年5月) ↗
- Good portfolio performance drives 2025 Georgia Capital results — Morningstar ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。