解説 · 2026年8月時点
ジョージア・グローバル・ユーティリティーズ(GGU)は、首都トビリシとその周辺の水道事業を一手に担う会社である。取水から浄水、配水、下水の収集・処理までの水の循環すべてを保有・運営し、国民のおよそ3分の1に水を供給する。あわせて水力発電も手がけており、2024年にスペインのFCCアクアリアが完全子会社化した。規制下の自然独占事業に外資が入った、この国では珍しい形態である。
| 正式名 | Georgia Global Utilities(GGU) |
|---|---|
| 本社 | ジョージア・トビリシ |
| 株主 | スペインのFCCアクアリアが100%(FCCグループ51%、豪IFM49%が同社を保有) |
| 事業 | 上水道・下水道事業と、水力・風力発電 |
| 供給区域 | トビリシ、ムツヘタ、ルスタヴィ。給水人口約140万人、法人顧客約3万8,000件 |
| 主な設備 | ジンヴァリ・ダム(貯水容量5億2,000万立方メートル)、浄水場7、下水処理場1、ポンプ場58、配水池118、配水管4,300キロ、下水管1,700キロ |
| 発電 | 水力発電設備149MW |
| 資金調達 | 国際金融公社(IFC)がアンカー投資家となったグリーンボンドを2024年に発行 |
事業の中身
トビリシ、ムツヘタ、ルスタヴィの上下水道を運営し、約140万人の住民と約3万8,000件の法人顧客に給水する。設備はジンヴァリ・ダム(貯水容量5億2,000万立方メートル)、浄水場7か所、大規模下水処理場1か所、ポンプ場58か所、配水池118か所、配水管4,300キロ、下水管1,700キロにおよぶ。料金は規制当局が定める、典型的な規制下の自然独占事業である。
第二の柱が発電で、水力を中心に149MWの設備を保有・運営する(2026年時点)。水道事業の取水系統と発電が同じ会社の中にあることは、水利権の配分という点で効率的である一方、渇水期には両者が競合しうる構造でもある。
所有の変遷
もともとはロンドン上場のジョージア・キャピタルのポートフォリオ企業だった。2022年、スペインの水事業大手FCCアクアリアが1億8,000万ドルで株式の80%を取得し、残る20%をジョージア・キャピタルが保有する体制になった。その後アクアリアが残余株式も取得し、現在は100%を保有する。アクアリア自体はFCCグループ(51%)とオーストラリアのIFM(49%)が持つ会社である。
2024年には国際金融公社(IFC)がアンカー投資家となってグリーンボンドを発行し、老朽化した水道インフラの更新に充てる資金を調達した。旧ソ連期に敷かれた配管の更新と漏水対策が、この事業の最大の課題であり続けている。
参考資料
- Georgia Global Utilities(公式サイト) ↗
- Aqualia acquires GGU from Georgia Capital — Aqualia ↗
- IFC Anchors Green Bond Issuance by Georgia Global Utilities — IFC(2024年) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。