解説 · 2026年8月時点
ジョージアン・マンガン(Georgian Manganese)は、ジョージア最大の鉱業・フェロアロイ製造企業である。西部のチアトゥラでマンガン鉱石を掘り、隣接するゼスタフォニの工場でシリコマンガンに加工して輸出する。チアトゥラは帝政ロシア期から世界有数のマンガン産地として知られた町で、この産業は地域の雇用そのものである。それだけに、操業の停止と再開が住民の生活を直撃する構造になっている。
| 正式名 | Georgian Manganese LLC。採掘子会社はチアトゥラマンガン・ジョージア |
|---|---|
| 本社 | ジョージア・トビリシ |
| 事業 | マンガン鉱石の採掘と、シリコマンガンなどフェロアロイの製造 |
| 主な拠点 | チアトゥラのマンガン鉱山群と、ゼスタフォニのフェロアロイ工場 |
| 雇用 | 最大6,000人規模(ゼスタフォニ工場に1,800人、チアトゥラ鉱山に最大3,600人) |
| 位置づけ | ジョージア最大の鉱業・フェロアロイ製造企業。同国最大のシリコマンガン工場 |
| 売上高 | チアトゥラマンガン・ジョージアで約1億8,895万ラリ(2021年通期、Forbes Georgia集計) |
チアトゥラとゼスタフォニ
事業は2つの拠点からなる。チアトゥラのマンガン鉱山群で最大3,600人が働き、ゼスタフォニのフェロアロイ工場で1,800人が働く。関連を含めた雇用は最大6,000人規模とされ、ジョージア西部の産業雇用の中核である。ゼスタフォニ工場は同国最大のシリコマンガン処理施設である。
製品のシリコマンガンは製鋼に使う合金鉄で、需要は世界の鉄鋼生産に連動する。輸出型の産業であるため、国際市況の変動が直接そのまま操業判断に跳ね返る。
操業停止と再開
2024年10月、同社は鉱石の不足とシリコマンガン価格の下落、世界的な需要の低迷を理由に、チアトゥラのマンガン鉱山とゼスタフォニのフェロアロイ工場の操業を2025年3月1日まで停止すると発表した。停止期間中、鉱山労働者には賃金の6割が支払われるとされた。
2025年3月にはゼスタフォニのフェロアロイ工場だけが操業を再開し、チアトゥラの鉱山は停止が続いた。労働者による抗議と未払い賃金をめぐる争いが起き、鉱山会社の撤退を求める声も出た。単一の企業が地域の雇用を握る「企業城下町」の脆さが表れた事例であり、ジョージア国内では鉱業資産の扱いをめぐる政策論議につながっている。
参考資料
- Georgian Manganese(公式サイト) ↗
- Georgian Manganese to stop work at Chiatura mines and ferroalloy plant — OC Media ↗
- The 100 Largest Georgian Companies by Revenue — Forbes Georgia ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。