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ジョージア公共放送 第1チャンネル

ジョージアの公共放送。1954年開局。ジョージア公共放送が所有・運営する。

Georgian Public Broadcaster — First Channel
公式サイト ↗

解説 · 2026年8月時点

ジョージア公共放送(GPB)は、ジョージアの公共放送事業者である。テレビの第1チャンネル(1TV)とラジオを運営する。ソビエト期から続く国営放送を母体とし、2004年の放送法により公共放送へ移行した。公法人という形態をとり、議会が任命する理事会と、理事会が公募で選ぶ総裁が運営を担う。

全国をほぼ網羅する放送網を持ち、選挙報道や政府の記者会見を伝える。政策や経済の発表を映像で確認できる数少ない経路である一方、その独立性については議論が続いている。

正式名Georgian Public Broadcaster(GPB)/第1チャンネル(პირველი არხი、1TV)
法的地位公法人(Legal Entity under Public Law)
設立2004年の放送法により国営放送から公共放送へ移行。2005年に理事会が発足
統治議会が任命する理事会と、理事会が公募で選ぶ総裁
財源国家予算。従来は国内総生産の0.14%以上と法定。2023年12月15日採択の改正により、2026年からは前年の就業者数に64ラリを乗じた額を基準とする方式へ変更
放送テレビ(第1チャンネル、第1チャンネル・スポーツなど)、ラジオ(ジョージア・ラジオ、ジョージア・ラジオ・ミュージック)
起源ラジオ放送は1925年、テレビ放送は1954年に開始
国際欧州放送連合(EBU)の正会員

設立と統治

ジョージアの放送は、ラジオが1925年、テレビが1954年に始まった。ソビエト期を通じて国営放送として運営され、独立後もその体制が続いた。

2004年12月23日にジョージア議会が放送法を採択し、2005年1月18日に施行された。この法律により、国営放送から公共放送への転換が始まった。2005年6月10日に議会が理事会の構成を承認し、同年8月19日に理事会が公募で総裁を選出している。

統治の枠組みは、議会が任命する理事会と、理事会が選ぶ総裁からなる。2023年12月に採択された放送法の改正では、理事会の定数と会長の任期についても見直しが行われた。

GPBは欧州放送連合(EBU)の正会員である。

沿革の要点

ジョージアにおけるラジオ放送は1925年に、テレビ放送は1954年に始まった。ソビエト連邦の解体後も国営放送として運営が続き、2004年の放送法の採択によって公共放送への転換が始まった。

第1チャンネル(პირველი არხი、1TV)は、この国営放送の系譜を引く基幹チャンネルである。全国の大部分の世帯が視聴できる。

対外向けには、ロシア語による「第1コーカサスチャンネル」が2010年に開局したが、2012年に終了している。教育向けのチャンネルも一時期運営されていた。

財源

GPBの財源は国家予算である。従来の放送法は、GPBへの配分を国内総生産の0.14%以上と定めていた。この方式では、経済成長にあわせて予算が自動的に増える。実際、2021年の6,960万ラリから2024年には1億1,030万ラリへと増えた。

2023年12月15日、議会は放送法の改正を採択した(同月27日に公布)。改正により、2026年からは国内総生産に連動する方式をやめ、統計局が公表する前年の就業者数に64ラリを乗じた額を基準とする方式に変わる。予算額が前年を下回らないようにする下限も設けられた。

あわせて、地域放送であるアジャリア公共放送への配分の割合を、2024年の16%から2026年に21%へ段階的に引き上げることが定められた。

財源の決め方の変更は、公共放送の独立性に関わる論点として国内外で議論になった。欧州放送連合は2023年、ジョージア議会に対して公共放送の財源と持続性を守るよう求める声明を出している。

編成

テレビは第1チャンネル(1TV)が基幹で、全国の大部分をカバーする。2024年5月21日にはスポーツ専門のチャンネルが開局した。教育向けのチャンネルも設けられていたが、後に終了している。ロシア語による対外向けチャンネルが2010年から2012年まで運営されていた。

ラジオは、総合編成のジョージア・ラジオ(1925年開始)と、音楽中心のジョージア・ラジオ・ミュージック(1995年開始)がある。短波による対外放送も過去に運営されていた。

放送法はGPBに対して、政治的・商業的な偏りのない正確で最新の情報を提供することを求めている。少数民族向けの番組の提供も公共放送の役割とされている。

論争

公共放送の独立性は、ジョージアで繰り返し争点になってきた。2023年から2024年にかけては財源の決め方の変更が議論の中心となり、欧州放送連合は議会に対し公共放送の財源と持続性を守るよう求める声明を出した。

編成そのものについても批判がある。2025年1月には、記者らが理事会の会合の中継に割って入り、抗議行動や政治的弾圧に関する報道が不十分だと訴える出来事があった。

国際的なメディア監視の枠組みでは、GPBを国家の統制下にある媒体に分類する評価が示されている。公共放送としての法的な枠組みと、実際の編成の独立性のあいだに開きがあるとの見方である。

出典として使うときの性格

GPBは公共放送であり、国家予算で運営される。編集の独立性については、政権寄りの編成であるとの批判が国内の報道関係者や国際的な監視組織から繰り返し提起されている。国際的なメディア監視組織のなかには、GPBを「国家の統制下にある媒体」に分類しているものもある。読み手はこの点を念頭に置いておく必要がある。

その一方で、政府の記者会見、議会の審議、選挙報道を映像で記録する役割は他に代わるものが少ない。発言の原文を確かめる用途では有用である。

経済統計や政策の数字を扱うときは、GPBの報道を手がかりに、ジョージア国家統計局や国立銀行、財務省の公表に遡って確認するのが確実である。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。