解説 · 2026年8月時点
ジオスカイ(Geosky、Geo Sky)は、トビリシを本拠とするジョージアの貨物航空会社である。2017年の設立で、大型の貨物機を使って欧州とアジアを結ぶ国際輸送を主な事業とする。フォーブス・ジョージアの「100大企業」(2021年決算)では売上高2億6,875万ラリで第39位に入り、前年の順位から57位上昇した。
ジョージアの航空業は、旅客ではジョージアン・エアウェイズとトルコやアラブ首長国連邦などの外国航空会社が中心で、貨物で国際的に事業を広げた例は多くない。ジオスカイは、旧型の大型貨物機を安く調達して運用する形で成長した貨物専業の会社である。
| 正式名 | LLC Geo Sky(Geosky、შპს ჯეო სქაი) |
|---|---|
| 設立 | 2017年 |
| 本拠 | ジョージア・トビリシ |
| 事業 | 国際貨物航空輸送、航空機のウェットリース、旅客部門ジョージアン・ウィングスの運航 |
| 機材 | ボーイング767-300F 4機(同社の説明) |
| コード | IATA航空会社コードD4、IATAプリフィックス330 |
| 主な認証 | ジョージア民間航空庁の航空運送事業者証明(AOC)と整備組織認証、欧州航空安全機関(EASA)のTCO、中国のCCAR129・CCAR287・CCAR276、IOSA(2024年6月)、IATA会員(2024年11月) |
| 売上高 | 2億6,875万ラリ(2021年通期。フォーブス・ジョージア「100大企業」第39位) |
| 所有 | ザウル・コルトシゼが100%を保有(フォーブス・ジョージア、2026年3月) |
沿革
同社は2017年に設立され、同年7月にジョージア民間航空庁から全世界での運航を認める航空運送事業者証明を取得した。創業初年から2機のボーイング747-200貨物機を運航し、アフガニスタンにおける国際治安支援部隊(ISAF)の計画に参加して、ジョージア国防省の部隊を含む連合軍への食料の定期輸送を担った。2018年にはもう1機の747-200を加え、同じ任務を続けた。
2020年、欧州航空安全機関(EASA)は外国運航者に対する安全認証の枠組み(PART-TCO)に基づき、同社に統一の運航許可を再発行した。これによりEASA加盟28か国と欧州自由貿易連合の4か国での運航が一つの許可で可能になった。中国についてもCCAR129とCCAR287の認可を得て、中国国内および中国と外国を結ぶ路線の運航が認められている。
新型コロナウイルスの流行期には、防護具、PCR検査キット、ワクチンをジョージアと欧州各国へ運んだ。同社は747-200を使ってジョージアにPCR検査キットを最初に運んだ航空会社だとしている。その後、ボーイング757-200Fを加え、さらにボーイング767-300貨物機2機を導入して機材を入れ替えた。同社の説明では、現在の機材はボーイング767-300貨物機4機である。
2024年6月にはIATAの運航安全監査(IOSA)に合格し、同年11月21日にローマで開かれたIATAの会合で会員証を受け取った。同じ2024年、旅客部門ジョージアン・ウィングスとしてトビリシ〜バトゥミ線で初の商業旅客便を運航し、トビリシから欧州と中東への定期便を始めた。サッカーの欧州選手権(UEFA EURO 2024)に向かうジョージア代表の応援団のために16便を運航してもいる。
事業
現在の収益の柱は、荷主向けの国際航空貨物と、他社に対する機材の貸し出しである。後者は乗員、整備、保険を含めて機材を提供するウェットリースの形で、繁忙期に輸送力を補いたい航空会社が利用する。危険物の輸送についても、中国、香港、マカオ、セルビアなどの当局から個別の許可を得ている。欧州向けの航空貨物の保安に関するEUの制度(ACC3)では、ラトビアと英国の民間航空当局から認可を受けている。
路線は欧州と中国を中心とし、トルクメニスタンへは欧州・アジアから定期の貨物便を運航する最初の貨物航空会社になったとしている。中央アジアは航空貨物の便数が限られる地域であり、旧型の大型機で細い需要を拾う運航は、この地域の物流にとって現実的な選択肢の一つになっている。
フォーブス・ジョージアが2026年3月に公表した「最も裕福な起業家100人」では、ザウル・コルトシゼがジオスカイの株式を100%保有すると整理されている。
参考資料
- Geosky — Worldwide cargo operations(公式サイト) ↗
- Georgia's 100 Richest Entrepreneurs — Forbes Georgia(2026年3月25日) ↗
- The 100 Largest Georgian Companies by Revenue — Forbes Georgia(2024年1月9日) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。