解説 · 2026年8月時点
イパク・ヨリ銀行(Ipak Yo'li、「絹の道」)は、ウズベキスタンの民間商業銀行である。同国の銀行部門が国有銀行に大きく偏る中で、国際開発金融機関の出資を受けて成長してきた数少ない民間行として知られる。総資産では国内第12位(2026年7月1日時点、中央銀行統計から算出)。
国有銀行が総資産の62.4%を占めるウズベキスタンにおいて、同行の株主構成は例外的である。2013年にアジア開発銀行(ADB)が株主となり、これはADBにとって中央アジア地域で初めての資本投資だった。
| 正式名 | «Ipak Yo'li» aksiyadorlik innovatsiya tijorat banki(JSICB Ipak Yo'li、「絹の道」の意) |
|---|---|
| 設立 | 1990年 |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント市A.カディリ通り2 |
| 事業 | 中小企業金融を中心とする民間商業銀行 |
| 総資産 | 32兆8,562億スム(2026年7月1日、銀行部門の3.3%) |
| 貸出残高 | 18兆7,505億スム(2026年7月1日) |
| 預金 | 16兆7,131億スム(2026年7月1日) |
| 自己資本 | 4兆9,062億スム(2026年7月1日) |
| 主な株主 | アジア開発銀行(2013年から)、DEG(ドイツ)、トリオドス・インベストメント・マネジメント(2020年から) |
| 格付 | ムーディーズ、フィッチ、Ahbor-Reytingが付与(いずれも見通し安定的) |
| 上場 | 共和国証券取引所「トシケント」に2007年2月22日上場(ティッカーIPKY) |
| 経営陣 | 頭取ウミジョン・ハキモフ |
沿革と株主
1990年から営業しており、本店はタシケント市のA.カディリ通り2番地にある。株式は共和国証券取引所「トシケント」に2007年2月22日から上場している(ティッカーIPKY、額面10スム、上場株式数602億3,995万株)。
2013年、アジア開発銀行が同行の株主となった。ADBが中央アジアで行った初めての資本投資である。2020年半ばには、ドイツの開発金融機関DEG(Deutsche Investitions- und Entwicklungsgesellschaft)と、オランダのトリオドス・インベストメント・マネジメント(トリオドス・マイクロファイナンス・ファンド経由)が、新株の引き受けにより合わせて約2,500万ドルを出資した。両者が同じ比率で少数株主となる形で、いずれもウズベキスタンの銀行への初めての資本参加だった。
規模と財務
2026年7月1日時点の総資産は32兆8,562億スム、貸出残高は18兆7,505億スム、預金は16兆7,131億スム、自己資本は4兆9,062億スムである(中央銀行「商業銀行の主要指標」)。総資産に対する自己資本の比率は約15%で、銀行部門全体(14.8%)とほぼ同水準にある。
格付はムーディーズ(預金・発行体格付)、フィッチ(安定性格付)、国内のAhbor-Reytingが付与しており、いずれも見通しは安定的である。共和国証券取引所での2026年8月19日の約定価格は1株165.1スムで、上場株式の時価はおよそ9兆9,456億スムにあたる。
参考資料
- Ipak Yuli Bank「About」(公式サイト) ↗
- 中央銀行「Information on major indicators of commercial banks as of July 1, 2026」 ↗
- 共和国証券取引所「トシケント」上場銘柄一覧 ↗
- 共和国証券取引所「トシケント」IPKY銘柄ページ ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。