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カパン鉱山選鉱コンビナート

カパン鉱山選鉱コンビナート(Kapan Mining and Processing Company)は、アルメニア南部シュニク地方カパンで多金属鉱床を採掘・選鉱する企業である。銅と亜鉛の精鉱を生産し、そこに含まれる金と銀を副産物として回収する。鉱山そのものは1960年代から稼働している古い鉱山で、カパン市の主要な雇用先である。

Kapan Mining and Processing Company

解説 · 2026年8月時点

カパン鉱山選鉱コンビナート(Kapan Mining and Processing Company)は、アルメニア南部シュニク地方カパンで多金属鉱床を採掘・選鉱する企業である。銅と亜鉛の精鉱を生産し、そこに含まれる金と銀を副産物として回収する。鉱山そのものは1960年代から稼働している古い鉱山で、カパン市の主要な雇用先である。

所有者は10年余りのあいだに三度替わった。ロシアのポリメタル、英AIM上場のチャアラット・ゴールド、そして2023年以降はアルメニア企業のゴールド・マイニング・カンパニーである。アルメニアの鉱業は同国の輸出の柱であり、南部シュニク地方はザンゲズル銅モリブデン・コンビナート(ZCMC)を筆頭に鉱山が集中する地域にあたる。

正式名Kapan Mining and Processing Company CJSC(2023年10月6日にChaarat Kapan CJSCから改称)
所在アルメニア・シュニク地方カパン
事業多金属鉱床の採掘と選鉱。銅精鉱と亜鉛精鉱を産出し、金・銀を副産物として回収
操業開始鉱山としては1960年代から
所有者ゴールド・マイニング・カンパニー(Gold Mining Company LLC、アルメニア)
取得価格5,540万ドル(2023年、うち現金500万ドル、残りはグループ内債権の引き受け)
生産実績年5万〜6万5,000オンス(金換算)。2019〜2023年のチャアラット・ゴールド保有期

所有者の変遷

2019年、英AIM上場のチャアラット・ゴールド・ホールディングスがロシアのポリメタルから約5,500万ドルで取得し、Chaarat Kapan CJSCとして運営した。同社にとってカパンは唯一の操業資産で、保有期を通じて年5万〜6万5,000オンス(金換算)の生産目標を達成してきた。

しかし2022年以降、ドラム高(対ドル)とコスト上昇が採算を圧迫する。カパンのEBITDAは2021年の2,270万ドルから2022年は1,260万ドルに落ち、2023年上半期は230万ドルまで縮んだ。2022年末時点の資産は7,510万ドル、負債は5,340万ドルだった。

2023年8月16日、チャアラットはアルメニアのゴールド・マイニング・カンパニーへの売却契約を発表した。対価は5,540万ドルで、現金500万ドルと、チャアラット・カパンに対するグループ内債権5,040万ドルの引き受けからなる。取引は同年9月29日に完了し、10月6日にカパン鉱山選鉱コンビナート(Kapan Mining and Processing Company CJSC)へ改称された。

買い手と操業体制

買い手のゴールド・マイニング・カンパニーは、アルメニア国内でリチクヴァズ(Lichkvaz)鉱山を操業する企業である。同社はそれ以前から第三者鉱石としてカパンの選鉱場に鉱石を持ち込んで処理を委託しており、両者の関係は取引前から続いていた。

またチャアラットの開示によれば、買い手の株主はカパン鉱山で長年採掘請負を担ってきたS&Aマイニング(S&A Mining LLC)の共同所有者かつ業務執行者でもある。つまりカパンは、外資による保有から、鉱山の操業実務を担ってきた地元の事業者の手に移ったことになる。

取引後の生産量・財務は公表されておらず、新体制での実績は外部から確認できない。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

カパン鉱山選鉱コンビナートとは | Caspian Intelligence