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カズフォスファート

カラタウ盆地のリン鉱床を採掘し、リン酸系肥料と飼料用リン酸塩を製造するカザフスタン最大のリン化合物メーカー。2025年のリン酸系肥料生産量は140万トンで過去32年の最高だった。

Kazphosphate LLP

解説 · 2026年8月時点

カズフォスファート(Kazphosphate)は、カザフスタン最大のリン化合物メーカーである。ジャンブィル州とトルキスタン州に広がるカラタウ盆地のリン鉱床を採掘し、リン酸系肥料と飼料用リン酸塩を製造する。旧ソ連圏で最大級のリン鉱資源を背景に、国内の農業向け供給と輸出の双方を担っており、中央アジアが肥料の供給地になれるかどうかを左右する企業の一つである。

正式名Kazphosphate LLP
事業リン鉱石の探査・採掘・選鉱、リン酸系肥料と飼料用リン酸塩の製造・販売
主な設備タラズの「鉱物肥料」工場、カラタウ/シュラクタウの鉱山選鉱コンビナート、ジャンブィル州の鉄道輸送部門、シムケントの合成洗剤工場、ステプノゴルスク化学工場
生産実績リン酸系肥料140万トン(2025年、過去32年で最高)、リン酸アンモニウム75万トン(2025年、58%増)、硫酸34万6,000トン、リン酸三カルシウム2万4,000トン
売上高1,208億テンゲ(2024年通期、5.9%減)
損益332億テンゲの純損失(2024年通期)
輸出売上の68.7%(2024年)。出荷先は15か国
従業員約3,200人
株主KP Fertilizers Ltd 50%、Kazakhmys Resources B.V. 40%、ヌルハン/ヌルジャン・ヌルラノフ両氏10%

採掘から製品まで

採掘部門はジャンブィル州とトルキスタン州の鉱床を開発する。鉱石はカラタウのシュラクタウ選鉱コンビナートとジャナタスのカラタウ選鉱コンビナートで破砕・選鉱され、大半はタラズ近郊の製造設備へ鉄道で運ばれる。

グループにはタラズの「鉱物肥料」工場、ジャンブィル州の鉄道輸送コンビナート、シムケントの合成洗剤工場、ステプノゴルスク化学工場が含まれる。従業員は約3,200人である。

生産の拡大と収益の課題

生産は近年伸びており、2025年のリン酸アンモニウム生産量は75万トンと前年比58%増、硫酸は34万6,000トン、リン酸三カルシウムは2万4,000トンだった。リン酸系肥料全体では2025年に140万トンと過去32年で最高の水準に達し、2026年1月には単月のアンモホス生産量が7万7,500トンと社史上最高を記録した。

一方で収益は不安定である。2024年通期の売上高は1,208億テンゲと前年比5.9%減、純損失は332億テンゲだった。原料となる硫黄と硫酸の調達難と価格上昇が製造コストを圧迫していると同社は説明している。

対策として、タラズに年産80万トンの硫酸工場、ジャナタスに年産100万トンのモノアンモニウムリン酸(MAP 12:52)工場を建設中である。原料から製品までを内部で完結させる「閉じた生産サイクル」を築き、輸出競争力を高める狙いがある。硫酸アンモニウムリン酸の生産開始も計画している。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

カズフォスファートとは | Caspian Intelligence