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コンパニオン銀行

コンパニオン銀行(ЗАО «Банк Компаньон»)は、国際NGOのマーシー・コーが1997年に始めたマイクロクレジット事業を出発点とするキルギスの商業銀行である。農村部の小規模事業への融資に加えて、果樹園の手入れ、放牧地の管理、家畜の飼養といった技術指導を長年続けてきた点が、他の銀行と大きく違う。

Kompanion Bank
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解説 · 2026年8月時点

コンパニオン銀行(ЗАО «Банк Компаньон»)は、国際NGOのマーシー・コーが1997年に始めたマイクロクレジット事業を出発点とするキルギスの商業銀行である。農村部の小規模事業への融資に加えて、果樹園の手入れ、放牧地の管理、家畜の飼養といった技術指導を長年続けてきた点が、他の銀行と大きく違う。

2025年11月14日、同行の株式100%がSolaris Finance Limitedに取得された。同社は、銀行・金融、再生可能エネルギー、不動産に展開する国際的な複合企業ROXグループの戦略的パートナーである。マイクロファイナンス由来の社会的使命を掲げてきた銀行が、東南アジアのデジタル銀行の知見を持つ資本の下に入った形になる。

正式名ЗАО «Банк Компаньон»(Kompanion Bank CJSC)
起点1997年にマーシー・コー(Mercy Corps)がキルギスで最初のマイクロクレジット計画を開始。2004年2月に「コンパニオン」として登記、同年10月に国立銀行が登録
銀行免許2015年に銀行免許を取得。国立銀行の免許登録簿への記載は2016年1月11日(免許第053号)
本店キルギス・ビシケク市ショタ・ルスタベリ通り62
支店18(2026年8月14日時点、キルギス国立銀行の登録簿)
株主Solaris Finance Limitedが100%(2025年11月14日に取得)
資産規模200億〜800億ソムの階層(2026年6月末、Economist.kgの集計)
純利益2026年上半期は前年同期比51.1%増、増加額2億550万ソム(同)
特記キルギスで唯一の世界価値銀行同盟(GABV)加盟金融機関

沿革

1997年、経済開発と支援を担う国際団体マーシー・コー(Корпус Милосердия)がキルギスで最初のマイクロクレジット計画を始めた。1998年には同団体が中小企業向けの融資計画を独自に立ち上げ、キルギスで初めて個人事業主に中小企業向け融資を提供する組織になった。

2003年、マーシー・コーは全国5つのマイクロクレジット機関を統合し、地域社会の発展を担う全国規模の金融機関「コンパニオン」を作る決定を下した。2004年2月、融資計画は地域のマイクロクレジット機関として登記され、設立者はマーシー・コーとなった。同年10月、コンパニオンはキルギス国立銀行に登録された。

2015年、同行は銀行免許を取得した。国立銀行の免許登録簿への記載は2016年1月11日(免許第053号)である。2016年6月1日付で電子マネーの発行許可も得ている。

2025年11月14日、同行の株式100%がSolaris Finance Limitedに取得された。同社の説明によれば、Solaris Finance LimitedはROXグループの戦略的パートナーであり、同行に安定した資本を供給し、デジタル変革と現代的な金融サービスの導入を進めるとしている。東南アジアで600万人超の顧客を持つ急成長中のデジタル銀行プラットフォームの経験を活かすと述べている。

地域社会との事業

同行の際立った特徴は、融資と並行して農村部での技術指導と環境事業を続けてきたことである。2005年にはマーシー・コーと共同で「リンゴ」計画を始め、イシククリ州のトソルとタムガの集落で果樹園の手入れの研修を行った。翌年からはリンゴ祭りを毎年開催している。

2000年代後半から2010年代にかけては、イシククリ州でのプラスチックごみ回収(累計200トン超を搬出)、農業廃棄物の管理と果樹園振興を組み合わせた「エコロジーと庭」計画(イシククリ州全域とナリン州コチコル地区の30集落、3,000人が参加)、放牧地管理の研修、家畜の伝染病・寄生虫病の予防指導などを重ねた。農学と獣医学の専門家32人からなる地域技術支援部門を置いた時期もある。

「スマート投資とスマート貯蓄」の名で、農村住民向けの教材を毎年作っている。「若齢牛の集約肥育」「家畜の淘汰」といった主題を扱い、放牧地への負担を減らしつつ収入を増やすことを狙う。乳牛の飼い方と放牧地の効率的利用を教える「アスィル・マル」計画では、研修に加えて優遇金利の融資も用意した。金融リテラシーの研修は年間1,000回超、参加者1万人規模で行っているとしている。

デジタル化と評価

2021年、同行は銀行間処理センターから「QRコード決済の推進で年間最優秀の銀行」の表彰を受けた。2023年には事業者向けアプリ「コンパニオン・ビジネス」を投入し、データウェアハウスの導入と機械学習モデルの利用によって与信とリスク管理の精度を高めたとしている。

2024年には、銀行間処理センターのIPS Awardsで国内決済システム「エルカルト」の電子商取引決済額において年間最優秀の銀行に選ばれ、「エルカルト・モバイル」でのQR決済の推進で「年間最優秀パートナー」も受賞した。同年、金融情報サイト「アクチャバル」の一般投票で21.7%の票を得て「2024年キルギス最優秀銀行」に選ばれている(投票は2024年12月17日から2025年1月17日)。

国際的な評価としては、2014年11月に中央アジアで初めて欧州マイクロファイナンス賞を受賞した。同年、キルギスで初めてSmart Campaignの顧客保護認証を受け、のちにCerise+SPTFのゴールド認証も取得した。キルギスで唯一、世界価値銀行同盟(GABV)に加盟する金融機関でもある。

規模

経済専門紙エコノミストの集計によれば、2026年6月末時点で同行は資産200億〜800億ソムの階層に属し、資産は1年で49.8%増えた。伸び率では上位5位に入る。2026年上半期の純利益は前年同期比51.1%増で、増加額は2億550万ソムだった。利益の絶対額では2億〜10億ソムの階層に入る。

同行は総資産、貸出残高、預金残高、純利益の絶対額を公式サイトでまとめて公表していない。「Отчеты(報告)」の欄はあるが、規模を示すまとまった数字は掲示されていない。上に挙げた数字は、各行の公表財務諸表を集計した第三者の順位表によるものである。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

コンパニオン銀行とは | Caspian Intelligence