解説 · 2026年8月時点
ネクソル・ホールディング(NEQSOL Holding)は、アゼルバイジャン発の民間の国際企業グループである。エネルギー、通信、ハイテク、建材、鉱業を柱に、英国、米国、トルコ、ウクライナなど複数の国で事業を展開し、従業員は1万7,000人を超える。アゼルバイジャンの民間資本が国外へ出ていく代表例であり、通信分野ではウクライナ最大級の携帯電話事業者を保有するに至っている。
| 正式名 | NEQSOL Holding |
|---|---|
| 創業者 | ナシブ・ハサノフ氏(株式の100%を保有) |
| 事業分野 | エネルギー、通信、ハイテク、建材、鉱業 |
| 従業員 | 1万7,000人超 |
| 顧客数 | 2,500万人超 |
| 展開国 | 英国、米国、トルコ、アゼルバイジャン、ウクライナ、オランダ、ジョージア、カザフスタン、UAEなど |
| 主な傘下 | ノーベル・エナジー、ノーベル・アップストリーム(エネルギー)、バクセル、ボーダフォン・ウクライナ、アゼルテレコム、アゼルコネクト・グループ(通信)、ノルム(セメント)、UMCCチタニウム(鉱業) |
成り立ち
創業者は実業家のナシブ・ハサノフ氏で、株式の100%を保有する。1990年代のソ連崩壊期に、バルク化学品の仲介からカザフスタン、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタンなどで事業を始めた。取り扱いを化学品から機材へ広げ、域内の石油・ガス産業への主要な供給者となった。
仲介事業で蓄えた資本をアゼルバイジャンの石油・ガス事業へ投じたことがグループの原点である。エネルギー部門は現在、探鉱・生産を担うノーベル・アップストリームと、油田サービスを提供するノーベル・エナジーの二つに集約されている。ノーベル・エナジーは、KCAデュタークやウッド・グループといった国際的な油田サービス企業との合弁を複数設立してきた。
通信への傾斜
グループの性格を大きく変えたのが通信への進出である。アゼルバイジャン国内では移動体通信のバクセル、国際バックボーンのアゼルテレコム、通信インフラ運用のアゼルコネクト・グループを保有する。2019年12月にはウクライナの携帯電話事業者ボーダフォン・ウクライナの株式100%の取得を完了した。
通信分野の中核事業として位置づけているのが、欧州とアジアをアゼルバイジャンとカスピ海経由で結ぶ光ファイバー回廊「デジタル・シルクウェイ」である。カザフテレコムと共同でカスピ海横断の海底ケーブルを敷設している。
その他の事業
建材ではセメント会社ノルムを持つ。2006年に立ち上げられ、コーカサス地域で最大級のセメント生産者とされる。鉱業ではUMCCチタニウムを保有する。エネルギー、通信、建材、鉱業という組み合わせは、資源国の民間資本が国内の建設需要と国外の技術産業の双方に足場を置く形として読める。
参考資料
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。