解説 · 2026年8月時点
オクトバンク(Octobank)は、ウズベキスタンの民間商業銀行である。2001年に設立された中堅行だが、2020年代半ばの貸借対照表は同国の銀行の中でも際立って特異な形をしている。2026年7月1日時点で預金14兆8,053億スムに対し、貸出残高は6,096億スムしかない。預金では銀行部門全体の3.1%を集めながら、貸出のシェアは0.09%にとどまる。
総資産では国内第17位(2026年7月1日時点、中央銀行統計から算出)。集めた資金を融資に回さず運用に置いている預金主導型の銀行であり、この構造は同国の他行にほとんど見られない。
| 正式名 | Octobank(アクシヨドルリク・ティジョラト銀行) |
|---|---|
| 設立 | 2001年6月。2001年6月23日に銀行業務ライセンス第70号を取得 |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント |
| 事業 | 商業銀行(個人・小規模事業) |
| 総資産 | 16兆5,216億スム(2026年7月1日、銀行部門の1.6%) |
| 貸出残高 | 6,096億スム(2026年7月1日、銀行部門の0.09%) |
| 預金 | 14兆8,053億スム(2026年7月1日、銀行部門の3.1%) |
| 自己資本 | 1兆2,020億スム(2026年7月1日) |
| 所有形態 | 民間(中央銀行統計では国有以外の銀行に分類) |
沿革
2001年6月に設立され、同月23日に銀行業務を行う権利を与えるライセンス第70号を取得した。2002年11月からはウズベキスタン共和国の市民預金保証基金の加盟行となり、タシケント証券取引所の会員、ウズベキスタン銀行協会の会員にもなっている。
同行は使命として、ウズベキスタンの市場経済の発展への寄与と、小売事業者への銀行サービスの提供を掲げる。今後5年間の戦略的発展計画では、支店とミニバンクの新設によるインフラ拡大を優先課題の一つに挙げている。
貸借対照表の特徴
2026年7月1日時点の総資産は16兆5,216億スム、預金は14兆8,053億スム、自己資本は1兆2,020億スムである(中央銀行「商業銀行の主要指標」)。総資産に対する預金の比率は約90%に達する一方、貸出残高は6,096億スムで総資産の4%に満たない。
ウズベキスタンの銀行部門全体では貸出が総資産の64%を占めるので、オクトバンクの資産構成はきわめて例外的である。銀行を通じた信用供給ではなく、預金の集約と資金運用に業務が寄っていることを意味する。同行の財務は監督当局の統計以外に体系的な形では公表されておらず、この構造がいつから、どのような業務によって生じたのかは公開資料からは追えない。
参考資料
- Octobank「About the bank」(公式サイト) ↗
- 中央銀行「Information on major indicators of commercial banks as of July 1, 2026」 ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。