解説 · 2026年8月時点
オルビス・オート(Orbis Auto)は、カザフスタンの自動車販売グループである。多角経営の持株会社オルビス・カザフスタンの自動車部門にあたり、輸入車のディーラー網としてはアスタナ・モーターズ、ビペク・アフト=アジア・アフトと並ぶ規模を持つ。ポルシェ、アウディ、トヨタ、フォルクスワーゲンといった欧州・日本のブランドと、吉利(ジーリー)、長安、ハヴァルなど中国のブランドを同時に扱い、近年は組立工場の建設にも進んでいる。
| 正式名 | Orbis Auto(ТОО «Orbis Auto») |
|---|---|
| 設立 | 2012年 |
| 本拠 | カザフスタン・アルマトイ(親会社オルビス・カザフスタンの本部所在地) |
| 事業 | 輸入車の正規販売・整備。11ブランドの正規輸入元 |
| 販売網 | 12都市に67のディーラー拠点、18ブランド(2025年、Forbes Kazakhstan集計) |
| 売上高 | 4,480億5,000万テンゲ(2024年通期、Forbes Kazakhstan集計) |
| 従業員 | 2,747人(2024年、Forbes Kazakhstan集計) |
| オーナー | ファッルフ・マフムドフ氏、スフラブ・マフムドフ氏の兄弟 |
| 順位 | Forbes Kazakhstan「カザフスタン私企業75社」2025年版で第9位(2024年通期の売上高に基づく) |
沿革と位置づけ
2012年に設立された。親会社のオルビス・カザフスタンはアルマトイに本部を置く多角経営の持株会社で、石油サービス、石油化学、人材アウトソーシング、自動車小売、アグリビジネス、農業化学、建設・不動産、輸送・物流、外食・ホテル、機械製造、金融、広告など13の事業部門を持ち、従業員は1万人を超えると公表している(同社サイト、2026年8月時点)。
オルビス・オートは、自社サイトでカザフスタンの自動車市場で第3位、シェアは11%超と説明している(2026年8月時点)。売上高はForbes Kazakhstanの集計で2023年に6,300億テンゲまで伸びた後、2024年は4,480億5,000万テンゲへ縮んだ。カザフスタンの新車市場が輸入から現地生産へ、また中国ブランドの拡大へと構造を変えつつある局面にあたる。
取扱ブランドと販売網
ディーラー拠点はカザフスタン12都市に67を数え、18ブランドを扱う(2025年、Forbes Kazakhstan集計)。取り扱う車種はポルシェ、キャデラック、アウディ、トヨタ、フォルクスワーゲン、日産、ヒュンダイ、カイイ(Kaiyi)、インフィニティ、レクサス、スバル、エクシード、吉利、ジーカー(Zeekr)、リンク・アンド・コー、長安、ハヴァル、TANKに及び、このうち11ブランドで正規輸入元を務める。
2024年にカイイ、2025年にリンク・アンド・コーをカザフスタン市場へ投入した。2025年には米国のエンジンオイル・ブランド、バルボリンの取り扱いも始めている。アルマトイのAFDプラザに複数ブランドのショールームを集めた「オルビス・オート・ギャラリー」を開くなど、都市部での売り場づくりを進めている。ウズベキスタンのタシケントにもジーカーとポルシェの販売店を開いた。
現地生産への展開
2025年10月、親会社のオルビス・カザフスタンは、アルマトイの多ブランド工場オルビス・マニュファクチャリングで吉利車を生産すると発表した。生産開始は2027年の予定で、方式はノックダウン(小組部品の組立)である。同工場ではすでにエクシードとカイイの生産計画が公表されている。投資額は1,000億テンゲ、生産能力は年8万台とされる。
カザフスタンの自動車産業は、アスタナ・モーターズがヒュンダイと中国ブランド、コスタナイのアジア・アフトがラーダなどを組み立てる構図で進んできた。オルビスの参入は、輸入ディーラーが組立へ回る流れの一例である。
参考資料
- 75 крупнейших частных компаний Казахстана — 2025 — Forbes Kazakhstan ↗
- ГК Orbis Auto — Forbes Kazakhstan(企業ページ) ↗
- Orbis Auto — Orbis Kazakhstan(公式) ↗
- Orbis Kazakhstan(公式サイト) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。