解説 · 2026年8月時点
サノアト・エネルゲティカ・グルヒ(Saneg)は、ウズベキスタン最大の民間石油ガス会社である。前身はジザク・ペトロリウムで、2019年の政府方針を受けて回収困難な埋蔵量を抱える既存油田の増産事業を担う執行主体となった。国有のウズベクネフチガスが生産減退に直面するなか、老朽油田の再生を民間の技術と資本で行うという役割を負っている。
| 正式名 | IP LLC Sanoat Energetika Guruhi(Saneg) |
|---|---|
| 旧称 | Jizzakh Petroleum |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント |
| 事業 | 原油・天然ガスの生産、石油精製、燃料・潤滑油の製造販売 |
| 鉱区 | 103の油ガス田の探鉱・採掘権 |
| 位置づけ | ウズベキスタンの原油生産の約8割、確認ガス埋蔵量の約22%を占める民間最大手 |
| 従業員 | 1万人超 |
| 主な設備 | フェルガナ製油所(2022年5月に取得)。生産拠点はカルシ、ムバレク、アンディジャン、ナヴォイ、ウスチュルト |
成り立ちと事業
2019年12月の閣僚会議決定「回収困難な埋蔵量を持つ油田からの石油生産と炭化水素処理量のさらなる増加のための措置について」に基づき、増産プログラムの実施主体に指名された。103の油ガス田について探鉱・採掘のための地下資源利用権を割り当てられ、ウズベキスタンの原油生産の約8割を占めるに至った。
上流だけでなく下流も持つ。2022年5月にフェルガナ製油所をグループに加え、ガソリン、軽油、モーターオイル、航空燃料などに加工して販売する。2022年には国内市場で軽油32万トン超、各種ガソリン25万トンを販売した。従業員は1万人を超える。
国のエネルギー政策との関係
同社は引き受けた油田でガス生産を3.5倍、原油生産を55%増やしたと公表しており、2026年までにガス生産を30億立方メートルへ引き上げる計画を掲げる。国内のガス生産が落ちるなかで、既存資産の回収率を上げる取り組みは、輸入依存の進行を遅らせる意味を持つ。
国外にも展開しており、イタリアの潤滑油メーカーCGCルブリカンツを買収したほか、フェルガナ製油所の水素設備を米エア・プロダクツへ1億4,000万ドルで売却している。国有企業が中心のウズベキスタンのエネルギー産業において、民間資本が国際的な取引を重ねる稀な例である。
参考資料
- About company — Saneg(公式サイト) ↗
- Leading Uzbekistan oil and gas Company Saneg Announces 350% Rise in gas Production(公式) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。