解説 · 2026年8月時点
スタンダルト・ツェメント(Стандарт Цемент)は、カザフスタン南部トルキスタン州サイラム地区にあるセメントメーカーである。工場は2006年に着工し、2010年に操業を開始した。年産能力は200万トンで、同社は国内最大のセメント工場だとしている。
建設は「2010〜2014年の強制的工業革新開発国家プログラム(ГПФИИР)」の枠組みで進められた。石灰石の焼成に乾式法を採用している点を同社は特徴として挙げ、湿式法に比べ焼成に要する燃料が減るため製造原価が下がると説明している。カザフスタンでこの方式を最初に採ったのは自社だとしている。
| 正式名 | ТОО «Стандарт Цемент»(Standard Cement LLP) |
|---|---|
| 操業開始 | 2010年(建設着工は2006年) |
| 工場所在 | カザフスタン・トルキスタン州サイラム地区 |
| 事務所 | シムケント(カラタウ地区233街区57号棟) |
| 事業 | ポルトランドセメントの製造・販売 |
| 生産能力 | 年200万トン |
| 製法 | 乾式法 |
| 売上高 | 459億3,000万テンゲ(2024年通期) |
| 純利益 | 32億テンゲ(2024年通期) |
| 従業員 | 865人(2025年12月時点) |
| 代表 | バウルジャン・セイトジャノフ |
| 出資者 | ТОО «ФТПК «Онтустик»(セイトジャノフ家) |
| 順位 | 第67位(フォーブス・カザフスタン「75大私企業」2025年版) |
製品と製法
製品はポルトランドセメント4種である。一般建築工事向けのЦЕМ II/A-Ш 32,5Н(旧規格のПЦ 400 Д20)、住宅・建築物の鉄筋コンクリート部材向けのЦЕМ I 32,5Н(ПЦ 400 Д0)、橋梁・塔・柱など石造および現場打ち構造向けのЦЕМ I 42,5Н(ПЦ 500 Д0)、水中・地下の躯体を打つためのCC(耐硫酸塩)型ПЦ ЦЕМ I 32,5Н CC(ССПЦ 400 Д0)を揃える。
出荷形態は袋詰め、フレキシブルコンテナ(ビッグバッグ)、ばら積み、ポリプロピレン袋の4通りで、公式サイトには数量と包装形態から価格を試算する計算機が置かれている。
販路と実績
製品はカザフスタン国内とウズベキスタンで販売されている。フォーブス・カザフスタンの企業ページには、同社のセメントがバルハシ火力発電所、西欧-西中国道路、シムケント-タシケント道路の建設に使われたと記されている。
国内のセメント需要は住宅と道路の公共投資に左右されるため、同社の売上は年によって振れる。2020年通期の売上高は429億テンゲ、2021年通期は455億7,000万テンゲ、2024年通期は459億3,000万テンゲと横ばいで推移している。
業績と所有
2024年通期の売上高は459億3,000万テンゲ、純利益は32億テンゲだった。利益は2021年通期の75億テンゲ、2020年通期の73億テンゲからは水準を下げている。納税額はフォーブスの集計で2022年が57億3,000万テンゲ、2023年が38億テンゲである。
出資者はセイトジャノフ家が保有するТОО «ФТПК «Онтустик»で、代表はバウルジャン・セイトジャノフが務める。同家はフォーブス・カザフスタンの富豪番付で第31位に置かれ、同じ集計では石油会社サウス・オイル(Sauts-Oil)の主要株主でもある。
参考資料
- 75 крупнейших частных компаний Казахстана — 2025 — Forbes Kazakhstan(2025年12月8日) ↗
- ТОО «Стандарт Цемент» — Forbes Kazakhstan(企業ページ、2018年版以降の各年データ) ↗
- ТОО «Стандарт Цемент» — 公式サイト ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。