解説 · 2026年8月時点
火力発電所公社(JSC Thermal Power Plants)は、ウズベキスタンの火力発電所を運営する国有会社である。電力公社ウズベクエネルゴの再編にあたり、発電のうち火力部門を引き継いで発足した。同国の電力の大半は天然ガスと石炭を燃やす火力でつくられており、この会社は電力供給の土台を担っている。
| 正式名 | JSC Thermal Power Plants(Issiqlik Elektr Stansiyalari) |
|---|---|
| 成り立ち | 電力公社ウズベクエネルゴの再編により発足 |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント |
| 事業 | 火力発電、熱供給 |
| 設備 | 火力発電所と熱電併給所を運営。タシケント熱供給センターなども傘下に持つ |
| 株主 | ウズベキスタン国有(複数の発電所の売却が計画されている) |
電力改革のなかの位置づけ
ウズベクエネルゴの再編では、送電、配電、火力発電、水力発電がそれぞれ別会社に分けられた。垂直統合の解体は、独立系発電事業者(IPP)を受け入れ、電力の卸市場を育てるための前提である。
同社が運営する発電所群には、タリマルジャン、シルダリヤ、ノヴォアングレン、タシケントなどの大型設備が含まれる。老朽化した設備が多く、高効率のコンバインドサイクルへの更新が続いている。
民営化と再エネの拡大
2025年4月の大統領令により、国家関連企業29社の株式が2025〜2026年に公開入札で売却されることになり、その中に同社傘下の火力発電所9か所が含まれた。発電所は2025年7月1日以降、国際市場での公開入札にかけられる。同じ大統領令は2030年まで国家出資企業の新設を禁じる措置も定めている。
一方で政府は太陽光・風力の大型案件を外資の独立系発電事業者(IPP)として誘致しており、再生可能エネルギーが増えるほど、出力を調整できる火力の役割は主力電源から調整力へ移る。同社の設備更新がこの変化に追いつくかどうかが、ウズベキスタンの電力系統の安定を左右する。
参考資料
- JSC Thermal Power Plants(公式サイト) ↗
- Uzbekistan to sell stakes in synthetic fuel plant, UMS, UzAuto, Navoiyazot, TPPs — Interfax(2025年4月23日) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。