解説 · 2026年8月時点
ティジョラト銀行ドゥシャンベ支店は、イランの国営銀行バンク・テジャラト(Bank Tejarat)がタジキスタンに置く支店である。1995年8月10日に外国銀行の支店として登録された。同行自身の説明によれば、タジキスタンで唯一の外国銀行支店であり、国内外の銀行・信用機関との取引を続けてきた。
タジキスタン国立銀行は、この支店を国内19の銀行の一つとして扱い、他行と同じ様式で四半期ごとの財務指標を公表している。2026年6月末の総資産は8,561万ソモニで、国内で最も小さい。支店・銀行サービスセンター・ATM・カードはいずれもゼロで、店舗網を持たない形態である。
| 正式名 | "Tijorat" Bank Branch of the Islamic Republic of Iran in Dushanbe(イラン国営バンク・テジャラトのドゥシャンベ支店) |
|---|---|
| 登録 | 1995年8月10日(外国銀行の支店として登録) |
| 所在地 | タジキスタン・ドゥシャンベ市ルダキ通り88 |
| 事業 | 法人・個人向けの貸出、預金、外国為替、産業向け融資 |
| 総資産 | 8,561万ソモニ(2026年6月末) |
| 純利益 | 246万ソモニ(2025年通期)/102万ソモニ(2026年上期) |
| 支店資本 | 4,839万ソモニ(2026年6月末) |
| 拠出資本 | 3億1,349万1,892ソモニ(2025年12月31日時点) |
| 所有 | イラン・イスラム共和国国営ティジョラト銀行 100% |
| 経営責任者 | 支店長 サイード・アブドルラヒム・アミリ |
| 公式サイト | tejaratbank.tj |
財務
2026年6月末の貸出金は2,936万ソモニ、預金は3,303万ソモニ、支店資本は4,839万ソモニ。総資産に占める資本の比率が57%と高い。
資本の中身には長い期間の損失が織り込まれている。国立銀行の集計では拠出資本が3億1,349万ソモニであるのに対し、準備金は-2億6,613万ソモニで、差引きの支店資本が4,839万ソモニになっている。
収益は小さいが黒字を保っており、2025年通期の純利益は246万ソモニ(ROE5.2%)、2026年上期は102万ソモニ(同4.2%)だった。流動性比率(К2.1)は145.1%と国内の商業銀行より高い。
位置づけ
イランとタジキスタンの経済関係は、国交樹立直後からペルシャ語系の言語を共有する結びつきを背景に続いてきた。この支店はその金融面の窓口として1990年代半ばに設けられたものである。国際的な制裁下にあるイランの銀行の海外拠点であるため業容の拡大には制約があり、規模は30年を経ても小さいままである。
同支店はタジキスタン預金・貯蓄保険基金に加盟しており、公式サイトでは産業向け融資や公共料金・税の支払いサービスを掲げている。
参考資料
- 銀行一覧(Banks)— タジキスタン国立銀行 ↗
- 適格保有株主一覧(2025年12月31日時点)— タジキスタン国立銀行 ↗
- 銀行の財務指標(四半期系列のExcel)— タジキスタン国立銀行 ↗
- 「About us」— Tejaratbank Branch(ドゥシャンベ支店公式サイト) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。