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トルクメンヒミヤ

トルクメニスタンの化学工業を統括する国家コンツェルン。11の生産拠点で尿素、硝酸アンモニウム、ポリエチレン、ヨウ素などを製造し、日本企業が大型プラントを繰り返し受注してきた。

State Concern "Türkmenhimiýa"
公式サイト ↗

解説 · 2026年8月時点

トルクメンヒミヤ(Türkmenhimiýa)は、トルクメニスタンの化学工業を統括する国家コンツェルンである。傘下に11の生産拠点を持ち、尿素、硝酸アンモニウム、リン酸肥料、カリ肥料といった肥料類と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ヨウ素、食塩などを製造する。豊富な天然ガスを原料に付加価値をつけて輸出するという同国の産業政策の中心にあり、日本企業が繰り返し受注してきた分野でもある。

正式名«Türkmenhimiýa» döwlet konserni(トルクメンヒミヤ国家コンツェルン)
事業化学製品と鉱物肥料の製造
所有形態国家コンツェルン
生産拠点11工場(同社の公表値)
主な工場ガラボガズカルバミド、マルイカルバミド、テジェンカルバミド、マルイアゾト、ギヤンル・ポリマー工場、ガルルク・カリ鉱山選鉱複合体、トルクメナバト化学工場ほか
財務売上高・利益・従業員数は公表されていない

ガスを肥料に変える

同社の中核は窒素肥料である。バルカン州ガラボガズのガラボガズカルバミド工場、マル州のマルイカルバミド工場、テジェンのテジェンカルバミド工場が尿素を製造し、1984年に稼働したマルイアゾト生産合同は硝酸アンモニウムを年45万トンの設計能力で製造する。原料は天然ガスで、輸出用の外貨獲得手段としての性格が強い。

1960年に稼働したトルクメナバトのS.A.ニヤゾフ記念化学工場は、同国で唯一リン酸肥料を製造する拠点である。ガルルクのカリ鉱山選鉱複合体はカリ肥料を製造する同国初の工業拠点で、2010年1月の大統領令に基づいて建設された。

石油化学と非金属

2018年10月17日に稼働したギヤンルのポリマー工場は、天然ガスを年50億立方メートル処理して、8種類のポリエチレンを年38万6,000トン、5種類のポリプロピレンを年8万1,000トン生産する設計になっている。肥料に続く輸出品目として位置づけられている。

このほか、ヨウ素を製造するベレケト工場、食塩のグウルドゥズ複合体、ポリエチレン・ポリプロピレン・ガラス繊維の配管を製造するトルクメントゥルバ工場を傘下に持つ。トルクメントゥルバはアシガバット市ルハバト地区にあり、2004年と2005年の大統領令に基づいて設けられた。

日本企業との関係

同社の大型プラントは日本企業が繰り返し受注してきた。マルイカルバミド工場は2009年12月25日に川崎プラントシステムズと双日の企業連合と契約が結ばれ、ガラボガズカルバミド工場は三菱商事とトルコのGAPインシャートの企業連合が建設した。

2025年11月10日には、三菱重工業が同社との間で新たなアンモニア・尿素肥料製造複合体のEPC契約に調印したと発表した。建設地はバルカン州キヤンル、アンモニアが日産2,000トン、尿素が日産3,500トンで、完成目標は2030年である。GAPインシャートが施工パートナー、三菱商事が協業相手として参加し、三菱重工が関西電力と共同開発したCO2回収技術を組み込む点が新しい。着工式は2025年11月2日に行われた。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

トルクメンヒミヤとは | Caspian Intelligence