解説 · 2026年8月時点
ウズベキスタン水力発電公社(Uzbekhydroenergo)は、同国の水力発電所を保有・運営する国有会社である。2017年に大統領の発意により設立された。天然ガス火力に大きく依存する電力構成のなかで、燃料を使わない発電源としての位置づけを与えられ、既存設備の近代化と新規建設を同時に進めている。
| 正式名 | JSC Uzbekhydroenergo |
|---|---|
| 設立 | 2017年 |
| 本社 | ウズベキスタン・タシケント |
| 事業 | 水力発電所の建設・保有・運営 |
| 設備容量 | 2,400MW(100か所超の発電所。設立時は36か所・1,604MW) |
| 発電量 | 65億kWh(2025年) |
| 工業生産高 | 7,000億スム超(2025年) |
| 格付 | 2025年にBB-からBBへ引き上げ |
| 株主 | ウズベキスタン国有 |
設立からの拡大
設立時、国内の水力発電所は36か所・合計1,604MWだった。その後の投資で800MWを積み増し、2025年時点で100か所超・2,400MWとなった。累計の投資額は13億ドルにのぼる。
2025年は既存13か所を近代化し、64か所を新たに稼働させた。発電量は65億kWh、工業生産高は7,000億スム超、国家投資計画の枠内で2億3,700万ドルを執行した。2026年は発電量を15%以上増やし、2億6,400万ドルを投資して152MW分の15施設を稼働させる計画を掲げる。
国産化と資金調達
タシケント州ボスタンリク地区に水力発電機器の製造拠点ウズハイドロパワーを設け、1kWから40MWまでの水車発電機と部品を国内で製造する体制を整えた。輸入に頼らずに小水力を量産する狙いがある。統合状況管理センターの開設や4,700台超の自動計測機器による水資源のオンライン監視など、運用のデジタル化も進めている。
同社の信用格付は2025年にBB-からBBへ引き上げられ、ISO37001(贈収賄防止)とISO31000(リスクマネジメント)の認証を取得した。ESG評価では79点と中央アジアの企業で最高位とされる。合計3.2GW規模の約50件の案件を準備する「プロジェクト・ファクトリー」を設け、米国、UAE、中国の金融機関が直接融資に関心を示している。
水量という制約
水力発電の出力は河川の流量に左右される。2025年末には渇水により主要な水力発電所で出力の抑制を迫られた。上流国と下流国で水利用の優先順位が異なる中央アジアにおいて、水量の変動は電力供給の不確実性として常に残る。
参考資料
- Uzbekhydroenergo Reports 2025 Results, Launches New Projects — UzDaily ↗
- Low water levels force cutbacks at Uzbekistan's major hydropower plants — Kun.uz(2025年12月24日) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。