解説 · 2026年8月時点
ウズベキスタンGTLは、天然ガスを化学反応で液体燃料に変えるGTLプラントを運営する会社である。2021年12月の稼働により、ウズベキスタンは世界で5番目にGTLプラントを持つ国となった。原油をほとんど産出しない一方でガスは産出するという条件のもと、輸入石油製品への依存を減らす目的で建設された、同国最大級の産業プロジェクトである。
| 正式名 | Uzbekistan GTL LLC |
|---|---|
| 所在 | カシュカダリヤ州シュルタン(シュルタン・ガス化学コンプレックス隣接) |
| 稼働 | 2021年12月 |
| 事業 | 天然ガスから合成液体燃料をつくるGTL(ガス・トゥ・リキッド)事業 |
| 処理能力 | 天然ガス年間36億立方メートル |
| 生産能力 | 航空ケロシン30万7,000トン、軽油72万4,000トン、ナフサ43万7,000トン、液化石油ガス5万3,000トン |
| 投資額 | 約36億ドル |
| 株主 | ウズベキスタン国有(全株の売却が計画されている) |
仕組みと規模
GTLは、天然ガスをいったん合成ガスに変え、フィッシャー・トロプシュ反応によって液体炭化水素を合成する技術である。硫黄分をほとんど含まない高品質の軽油やジェット燃料が得られる。世界でも稼働例が少ないのは建設費が極めて高いためで、ウズベキスタンの案件も投資額は約36億ドルに達した。
設計上は年間36億立方メートルの天然ガスを処理し、航空ケロシン30万7,000トン、軽油72万4,000トン、ナフサ43万7,000トン、液化石油ガス5万3,000トンを生産する。カシュカダリヤ州シュルタンにあるガス化学コンプレックスの隣に建設された。
課題と民営化
稼働後の最大の課題は原料ガスの確保である。国内のガス生産が減退するなかで、大量のガスを消費するGTLプラントの運転をどう続けるかが問われている。政府はこのプラントの全株を売却する方針を示しており、ウズベキスタンGTL、UMS(Mobiuz)、火力発電所群などとともに民営化案件の一覧に載っている。
航空燃料を国内で生産できるようになった意味は小さくない。内陸国であるウズベキスタンにとって、ジェット燃料の輸入は物流費が上乗せされる負担であり、国産化は航空産業の競争力にも関わる。
参考資料
- Uzbekistan GTL(公式サイト) ↗
- Uzbekistan to sell stakes in synthetic fuel plant, UMS, UzAuto, Navoiyazot, TPPs — Interfax ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。