解説 · 2026年8月時点
エア・アスタナ(Air Astana)は、カザフスタンのフラッグキャリアである。傘下の格安航空会社(LCC)フライアリスタンと合わせ、2025年に970万人を運んだ中央アジア最大の航空グループで、2024年には地域の航空会社として初めてロンドンを含む3市場への上場を果たした。
| 正式名 | Air Astana JSC |
|---|---|
| 設立 | 2001年(2002年5月運航開始) |
| 拠点 | カザフスタン・アルマトイ(アスタナにも拠点) |
| 上場 | 2024年2月にロンドン証取、アスタナ国際取引所(AIX)、カザフスタン証取(KASE)へ同時上場 |
| 主要株主 | サムルク・カズナ41.0%、英BAEシステムズ15.3%(IPO直後時点) |
| 売上高 | 14億5,000万ドル(2025年通期、11.4%増) |
| 旅客数 | 970万人(2025年、7.9%増) |
| 機材 | 62機=エア・アスタナ34機+フライアリスタン28機(2025年末) |
沿革
2001年、カザフスタン政府(現在は政府系ファンドのサムルク・カズナが承継)51%、英防衛・航空大手BAEシステムズ49%の合弁として設立され、2002年5月にアルマトイ〜アスタナ線で運航を始めた。旧国営航空の破綻後に外資と組んでゼロから作られた会社であり、旧ソ連圏の航空会社の中では安全記録と機材の若さで一線を画してきた。
2019年にLCCのフライアリスタンを立ち上げ、国内線と近距離国際線の価格帯を広げた。2024年2月のIPOでは3億7,000万ドルを調達し、企業価値は約8億5,000万ドルと評価された。上場後もサムルク・カズナが41.0%、BAEシステムズが15.3%を保有する(IPO直後時点)。
事業と機材
2025年通期は売上高14億5,000万ドル(前年比11.4%増)、旅客数970万人(7.9%増)だった。機材は2025年末時点で62機(エア・アスタナ34機、フライアリスタン28機)で、エアバスA320ファミリーを中心にボーイング767を長距離路線に使う。同年にはボーイング787-9を5機、A320neoを5機、A321neoを20機発注し、長距離路線の拡大を見据える。
一方で、搭載するプラット・アンド・ホイットニー製エンジンの世界的な検査問題で一部機材の運航停止を強いられ、2025年の純利益は1,360万ドルにとどまった。地政学の影響も受けやすく、ロシア上空の通過制限や中東情勢に応じて路線の張り替えが続いている。
日本との関わり
日本への直行便は持たないが、ソウルや北京などを経由して日本から乗り継ぎで利用できる。中央アジアへの直行手段が限られる日本の渡航者にとって、実質的な選択肢の一つである。
参考資料
- Air Astana — Investor Relations ↗
- Results for the fourth quarter and full year ended 31 December 2025 — Air Astana ↗
- Air Astana Group successfully completes its IPO(2024年2月) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。