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アクタス・エナジー

トタルエナジーズ、サムルク・カズナ、カズムナイガスによる合弁会社。 事業会社(SPV)として設立されており、独自のウェブサイトは確認されていない。

Aktas Energy
公式サイト ↗

解説 · 2026年8月時点

アクタス・エナジーは、カザフスタン南部ジャンブール州で計画される「ミルヌイ」風力発電所を建設・運営するために設立された合弁会社である。フランスのトタルエナジーズが60%、カザフスタンの国家福祉基金サムルク・カズナ傘下のサムルク・エナジーが20%、国営石油ガス会社カズムナイガスが20%を保有する。

事業は出力100万キロワット(1ギガワット)の陸上風力発電所に、出力30万キロワット・容量60万キロワット時の蓄電池設備(BESS)を組み合わせるもので、カザフスタン最大の陸上風力開発であり、同国で初めて産業規模の蓄電池を併設する風力発電所となる。カザフスタンとフランスの政府間協定にもとづく事業でもある。

正式名Aktas Energy
性格カザフスタンの「ミルヌイ」風力発電事業のための合弁会社
出資トタルエナジーズ60%、サムルク・エナジー20%、カズムナイガス20%(トタルエナジーズの公表)
事業ジャンブール州における出力100万キロワットの陸上風力発電所と蓄電池設備の建設・運営
蓄電池出力30万キロワット、容量60万キロワット時
資金EBRDが組成したA/Bローン最大5億4,800万ドル(2026年4月)
運転開始2028年。フル稼働は2029年の見込み

事業の内容

発電所はジャンブール州の半乾燥地帯に建設される。この地域の年平均風速は毎秒8.9メートルで、年間発電量は4テラワット時、100万人分の電力に相当する。カザフスタンの発電量のおよそ4%にあたり、年間250万〜350万トンの二酸化炭素排出を回避できると見込まれている(削減量の見積もりはEBRDが年間約250万トン、トタルエナジーズが年間350万トンとしている)。

技術的な難度は高い。カザフスタン最大の太陽光発電所のおよそ10倍という規模に加えて、夏と冬の気温差が70度に達する気候、送電網から離れた立地のために200キロメートルを超える送電線の新設が必要になる。蓄電池はサフト(トタルエナジーズ傘下)が供給する。

2023年6月、カザフスタン政府が所有する再生可能エネルギー金融決済センターとの間で、発電した電力をすべて売る25年間の電力購入契約(PPA)が結ばれた。2023年12月のCOP28で投資協定に署名し、2026年4月に最終投資決定に至った。運転開始は2028年、フル稼働は2029年を見込む。

資金調達

2026年4月、欧州復興開発銀行(EBRD)は同社に対し最大5億4,800万ドル(4億6,700万ユーロ)のA/Bローンを供与すると発表した。内訳はEBRD自身のAローンが最大2億5,000万ドル(2億1,300万ユーロ)、協調融資にあたるBローンが最大2億9,800万ドル(2億5,400万ユーロ)である。

Bローンには中国建設銀行、カタール・ナショナル・バンク、ソシエテ・ジェネラル、スタンダードチャータードが参加する。加えて、フランス開発庁の子会社プロパルコ、ドイツ投資開発公社(DEG)、カザフスタン開発銀行が協調融資に加わる。

カザフスタンの電力系統は約2,500万キロワット規模で、石炭火力への依存が高い。同国は2060年までの実質排出ゼロと、2035年までに1,000万キロワットの再生可能エネルギー導入を掲げており、この事業はその中核に位置づけられている。発電と蓄電を組み合わせることで系統の安定に寄与するという点も、事業の説明に繰り返し現れる。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

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