解説 · 2026年8月時点
オリ・ナビジ(Ori Nabiji、ジョージア語で「二歩」)は、ジョージアの食品スーパーマーケットチェーンである。2010年に「住宅街の店」という形態の先駆けとして開業し、住宅地に密着した小型店を多数展開する戦略で拡大した。店名は「歩いて二歩の距離」を意味し、この立地戦略そのものを表している。
ガルト&タガートの推計によると、2024年通期のブランド系小売チェーン売上に占める同社のシェアは17.0%で、デイリー・グループ(27.6%)に次ぐ第2位だった。ニコラは16.4%で僅差の第3位である。上位5社でブランド系チェーン売上の74.9%を占め、残りを40社ほどの中小チェーンが分け合う構造になっている。
| 正式名 | LLC Ori Nabiji(ორი ნაბიჯი、「二歩」の意) |
|---|---|
| 設立 | 2009年(開業は2010年) |
| 本拠 | ジョージア・トビリシ |
| 事業 | 食品スーパーマーケットの運営 |
| 店舗数 | 329店(2021年末時点、コメルサント報道) |
| 従業員 | 約3,200人(2021年末時点) |
| 売上高 | 5億9,265万9,582ラリ(2021年通期。フォーブス・ジョージア「100大企業」第12位) |
| 市場シェア | ブランド系小売チェーン売上の17.0%(2024年通期、ガルト&タガート推計) |
事業
扱うのは食品、青果、総菜、パンと焼き菓子で、宅配にも対応する。ディスカウント寄りの価格帯と住宅地の小型店という組み合わせが特徴で、大型店を軸とするカルフール(マジッド・アル・フッタイム・ハイパーマーケッツ・ジョージア)とは異なる客層をとらえてきた。
ジョージアの食品小売市場では、ブランド系チェーンの比率が上がり続けている。ガルト&タガートによれば、FMCG(日用消費財)市場全体は2024年に227億ラリで、うちブランド系チェーンは92億ラリと前年比14.9%増えた。チェーンの比率は2023年の37.6%から2024年に40.4%へ上がり、2028年には52.0%に達すると予想されている。伝統的な小売や露天市場からチェーン店への置き換えが、同社を含む上位各社の成長を支えている。
売却報道
2023年9月、ジョージアの経済紙コメルサントは、同社が売却対象となっており、カルフールが最有力の買い手候補だと報じた。ただし情報は非公式で、両社ともコメントを避けたとしている。その後、取引が成立したことを確認できる公表資料は見当たらない。
同じ報道は、当時の同社を店舗数329店、資産2億1,170万ラリ、従業員約3,200人(2021年末)と伝えている。数え方によって店舗数は大きく異なり、トビリシ、バトゥミ、クタイシの主要店舗のみを数えた場合は117店とする集計もある。
参考資料
- The 100 Largest Georgian Companies by Revenue — Forbes Georgia(2024年1月9日) ↗
- FMCG Sector in Georgia, February 2025 — Galt & Taggart(PDF) ↗
- FMCG Sector in Georgia, December 2024 — Galt & Taggart(PDF) ↗
- Supermarket chain „Ori Nabiji" is for sale — Commersant.ge(2023年9月) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。