解説 · 2026年8月時点
プロクレジット銀行ジョージアは、1999年からジョージアで営業する商業銀行である。ドイツのプロクレジット・ホールディングを親会社とする国際的な銀行グループの一員で、グループは主に東欧・南東欧の移行経済国とドイツで銀行を営む。
業容の中心は中小・零細企業向けの融資である。ジョージアの銀行市場はバンク・オブ・ジョージアとTBC銀行の二強が資産の7割超を占める構造だが、同行は資産規模で7位に位置し、中小企業向けの専門性で存在感を持つ。
| 正式名 | JSC ProCredit Bank(ジョージア) |
|---|---|
| 営業開始 | 1999年 |
| 本拠 | ジョージア・トビリシ |
| 親会社 | プロクレジット・ホールディング(フランクフルト証券取引所プライム・スタンダード上場) |
| 事業 | 中小・零細企業(MSME)向け融資を中心とする商業銀行業務 |
| 総資産 | 22億1,304万ラリ(2026年7月末、ジョージア国立銀行の集計。資産で7位、市場シェア1.95%) |
| 貸出金 | 15億1,830万ラリ(2026年7月末) |
| 預金 | 15億1,365万ラリ(2026年7月末) |
| 自己資本 | 3億4,646万ラリ(2026年7月末) |
| 純利益 | 2,108万ラリ(2026年1〜7月)。ROA1.6%、ROE10.8%(年率換算) |
位置づけ
同行は、長期的な事業計画を持つ中小企業への融資を主要な目的に掲げ、あわせて一般家計の貯蓄習慣の定着を促すことを事業の柱としている。企業取引では、取引先の主要取引銀行として一括して関わる「ハウスバンク」の考え方をとる。
支店網に依存しない「ダイレクト・バンキング」を掲げ、各拠点に多機能端末を備えた24時間の自助サービス区画を置き、インターネットバンキングでの完結を促す運営をしている。ドイツのプロクレジット銀行との共同プログラムにより、欧州の金利水準でドイツから直接資金を供給する仕組みも用意する。
環境面では環境マネジメントシステムを導入しており、ジョージアの銀行として初めてISO14001の認証を取得したと説明している。
財務(2026年7月末時点)
ジョージア国立銀行が公表する銀行別の集計によれば、2026年7月末の総資産は22億1,304万ラリで、市場シェアは1.95%、資産規模ではジョージアの銀行・マイクロバンクのうち7位である。
貸出金は15億1,830万ラリ、預金は15億1,365万ラリで、そのうち法人預金が8億1,327万ラリ、個人預金が6億3,504万ラリを占める。借入は3億3,309万ラリ、自己資本は3億4,646万ラリ、規制資本は3億8,804万ラリである。
2026年1〜7月の純利益は2,108万ラリで、年率換算の総資産利益率(ROA)は1.6%、自己資本利益率(ROE)は10.8%だった。法人預金の市場シェア(2.97%)が総資産のシェアを上回っており、企業取引に重心のある収益構造が数字にも表れている。
国際金融機関との取引
2026年3月、欧州復興開発銀行(EBRD)は同行に対し最大1,500万ユーロを供与すると発表した。35歳未満の起業家が保有・経営する零細・中小企業への転貸に充てるもので、初めて借入を行う事業者やトビリシ以外に拠点を置く企業を対象に含む。
これはEBRDの「Youth in Business Caucasus」プログラムにもとづくジョージアでの初の案件で、融資に加えて経営技能・競争力・デジタル化・事業の強靭性に関する助言業務が提供される。EBRDのコーカサス地域ディレクターは、この種の商品としてジョージア市場で初めてのものだと述べている。
参考資料
- History — ProCredit Bank Georgia(公式サイト) ↗
- Key data of commercial banks 2026(銀行別財務データ、ジョージア国立銀行、2026年7月末) ↗
- EBRD loan to ProCredit Bank Georgia supports youth-led businesses(EBRD、2026年3月) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。