ORGANIZATION · COMPANY

キャピタル・バンク・オブ・セントラルアジア

キャピタル・バンク・オブ・セントラルアジア(ОАО «Капитал Банк Центральной Азии»、通称キャピタル・バンク)は、ビシケクに本店を置くキルギスの商業銀行である。前身は1994年に設立された投資株式商業銀行「アクル」で、2012年に新しい株主が全株を取得したのを機に「CapitalBank」のブランドで営業するようになった。

Capital Bank of Central Asia
公式サイト ↗

解説 · 2026年8月時点

キャピタル・バンク・オブ・セントラルアジア(ОАО «Капитал Банк Центральной Азии»、通称キャピタル・バンク)は、ビシケクに本店を置くキルギスの商業銀行である。前身は1994年に設立された投資株式商業銀行「アクル」で、2012年に新しい株主が全株を取得したのを機に「CapitalBank」のブランドで営業するようになった。

支店は7、扱う業務は個人・法人向けの融資、預金、送金、カード、決済・現金業務、貸金庫、自動車損害賠償責任保険(OSAGO)の取次などである。規模は小さく、キルギス証券取引所では2026年8月時点で一時上場廃止の区分に置かれている。

正式名ОАО «Капитал Банк Центральной Азии»(Capital Bank of Central Asia OJSC)
設立1994年8月1日に投資株式商業銀行「アクル(Акыл)」として設立
免許キルギス国立銀行の免許第030号(1995年10月30日付)
本店キルギス・ビシケク市モスコフスカヤ通り161
支店7(2026年8月14日時点、キルギス国立銀行の登録簿)
所有2012年12月にキルギス国籍の個人が株式の100%を取得
上場キルギス証券取引所(KFB)。2026年8月21日時点で一時上場廃止(временный делистинг)の区分にあり、時価総額は6億1,638万ソムと表示
財務総資産・純利益は公表資料からは確認できない

沿革

同行の説明によれば、投資株式商業銀行「アクル(Акыл)」は1994年8月1日に設立され、1995年10月30日にキルギス国立銀行から銀行業務の免許第030号を受けた。この免許番号と登録日は現在まで引き継がれている。

2012年12月、アクル銀行の株式100%をキルギス国籍の個人株主が取得した。新しい株主は、個人と法人に銀行サービスを提供する銀行として「CapitalBank」のブランドで発展させる方針を決め、以後この名で営業している。同行は自らを、汎用型の金融機関として発展する計画だと説明している。

国立銀行の登録簿によれば、同行は2015年12月24日付で貴金属業務の許可を得ており、国立銀行が発行する精錬済み計量地金を扱うことができる。

事業

個人向けには消費者ローン、預金、送金、カード、モバイルバンキング、貸金庫、決済・現金業務を提供する。法人向けには融資、定期預金、送金、カード(エルカルト・ビジネス)、インターネットバンキング、貸金庫、決済・現金業務がある。2026年には自動車損害賠償責任保険の証券を同行で発行できるようになったと案内している。

コルレス関係はロシアとカザフスタンの大手行との間に築かれており、同行は取引相手行の網を広げる方針を掲げている。口座を開かずに使える国際送金システムの導入も進めているとしている。

本店はビシケク市モスコフスカヤ通り161にあり、支店は7である(2026年8月14日時点)。同行は、中小企業向け融資プログラムの導入と、拠点網の拡大を課題に挙げている。

上場の状態

同行の普通株はキルギス証券取引所に上場されているが、2026年8月21日時点の上場一覧では「一時上場廃止(временный делистинг)」の区分に置かれている。同じ区分にはケレメト銀行も入っている。一時上場廃止は上場が完全に取り消された状態ではなく、取引が停止された状態を指す。

同一覧では、直近約定価格50ソム、証券数1,232万7,700株、時価総額6億1,638万ソムと表示されている。取引が停止されている銘柄の表示価格であるから、企業価値の指標として扱うことはできない。

総資産、貸出残高、預金残高、純利益、従業員数は公表資料から確認できない。公式サイトの「ОТЧЕТНОСТЬ(報告)」欄に財務報告が置かれているが、規模を示すまとまった数字は掲示されていない。経済専門紙エコノミストが2026年上半期についてまとめた23行の資産・利益の順位表でも、同行は上位に名前が挙がっていない。

キルギスの銀行免許と再編

キルギスの銀行免許は、番号と登録日が銀行の実体とともに引き継がれる。同行の免許第030号(1995年10月30日)も、設立時の投資株式商業銀行「アクル」のものであり、2012年の株主交代とブランド変更を経てそのまま残っている。同じ構造は他行にも見られ、キルギスコメルツ銀行の第010号(1991年12月13日)やKSB商業銀行の第020号(1992年5月7日)も、前身の銀行から受け継いだものである。免許登録日の古さは、その銀行の現在の姿とは必ずしも一致しない。

2025年末から2026年にかけて、キルギスでは新しい銀行の免許交付が相次いだ。ベレケト銀行(2025年12月3日)、アルマ・ファイナンス銀行(2026年1月14日)、アスマン銀行(2026年2月4日)、クルム銀行とムラス銀行(いずれも2026年5月13日)である。この結果、免許登録簿に載る銀行は26に増えた。新規参入が続く一方で、既存の小規模行は上位行との規模の差が広がっている。

同行の一時上場廃止は、こうした環境のなかで起きている。同時期に一時上場廃止の区分に入っているケレメト銀行が、2026年上半期に資産を7倍以上に増やして上位行に躍り出たのとは対照的である。上場の区分の変化は、必ずしも銀行の経営状態と一対一で対応しない点にも注意がいる。

読み方の注意

同行について公表資料から確認できるのは、免許の番号と登録日、本店所在地、支店数、株主が個人1名であること、商品ラインアップ、そして証券取引所での上場区分に限られる。総資産、貸出、預金、利益、従業員数はいずれも確認できない。

株主が個人1名という構造は、キルギスの銀行では珍しくない。ただし、この場合の経営の継続性や資本増強の余力は、株主個人の資力に左右される。国立銀行は銀行ごとの財務指標を公表していないため、外部から健全性を判断する材料は乏しい。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

キャピタル・バンク・オブ・セントラルアジアとは | Caspian Intelligence