解説 · 2026年8月時点
フリーダム・ホールディング(Freedom Holding Corp.)は、カザフスタンを本拠にナスダックへ上場する金融持株会社である。証券仲介から出発し、銀行、保険、さらには通信やECまでを一つのアプリ(SuperApp)に束ねる形で拡大してきた。22か国で事業を展開し、中央アジア・コーカサスの金融インフラをつなぐことを戦略目標に掲げる。カスピ・ケーゼットと並び、カザフスタン発でナスダックに上場する企業である。
| 正式名 | Freedom Holding Corp. |
|---|---|
| 上場 | ナスダック(ティッカーFRHC)。カザフスタン証券取引所にも上場(FRHC_KZ) |
| 本拠 | カザフスタン・アルマトイと米国ニューヨーク |
| 事業 | 証券仲介、銀行、保険、通信・EC。22か国で事業展開 |
| 決算期 | 3月期 |
| 売上高(純額) | 21億9,130万ドル(2026年3月期、前期は20億420万ドル) |
| 純利益 | 1億5,330万ドル(2026年3月期、前期の7,620万ドルから約2倍) |
| 顧客数 | 銀行503万人(前期252万人)、証券85万8,000口座(同68万3,000口座) |
| 利用状況 | 月間アクティブ利用者259万人(2026年3月、前年同月102万人) |
| 創業者・CEO | ティムール・トゥルロフ氏 |
2026年3月期の業績
2026年3月期の売上高(純額)は21億9,130万ドルで、前期の20億420万ドルから増えた。純利益は1億5,330万ドルと前期の7,620万ドルからおよそ2倍になった。
増収の主因は、有価証券売買益が1億5,880万ドル(2億1,660万ドル増、375%増)へ膨らんだことで、カザフスタンの国債・社債の売却によるものである。商品・サービスの売上は9,740万ドル(143%増)と伸びたが、これは通信分野への進出とEC子会社Arbuzの活動拡大を反映する。一方、保険収益は4億240万ドルと29%減った。銀行・マイクロファイナンス関連商品の代理店手数料に規制上の上限が設けられたことが響いた。
顧客基盤は急拡大した。銀行顧客は252万人から503万人へほぼ倍増し、証券口座は68万3,000から85万8,000へ増えた。月間アクティブ利用者は2026年3月時点で259万人と、前年同月の102万人から154%増えている。銀行部門の資産は53億5,980万ドル(21%増)、貸出は20億4,530万ドル(29%増)、預金は25億2,280万ドル(46%増)である。
域外への拡大
2026年3月、トルコのTurkish Bank A.S.の約99.32%を取得する契約を締結した。取引が完了すれば、トルコにおける金融サービスの中核基盤になると同社は説明している。証券業についても、トルコの規制当局の免許取得を前提に本格展開する計画である。
保険子会社では、フリーダム・ライフが2026年3月期に約3,290万ドル、フリーダム・インシュランスが約1,080万ドルの純利益を計上した。カザフスタン国立銀行の統計によれば、フリーダム・ライフは年金年金保険で19.3%、フリーダム・インシュランスは自動車損害賠償責任保険で14.53%のシェアを持つ。
参考資料
- Freedom Holding Corp (FRHC) Reports 2026 Earnings(公式プレスリリース) ↗
- Shares and ADR/GDR — Kazakhstan Stock Exchange(KASE) ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。