ホルゴスは、中国とカザフスタンの国境にある物流拠点である。中間回廊や一帯一路の記事で頻繁に登場するが、同じ地名が国境の両側にあり、さらに「内陸港」「国境協力センター」「経済特区」という別々の施設を指して使われるため、混乱しやすい。
| 場所 | 中国・新疆ウイグル自治区とカザフスタン・アルマトイ州の国境 |
|---|---|
| 呼び名 | 中国側はホルゴス(霍爾果斯)、カザフ側はコルガス(Қорғас)。同じ地名を両側で使う |
| 内陸港 | コルガス・ゲートウェイ(カザフ側)。カザフスタン鉄道グループが運営 |
| 取扱量 | 37万2,000TEU超(2025年、前年比2%増) |
| 積替能力 | 年54万TEUから80万TEUへ拡張(2025年9月、48%増) |
| 荷役時間 | 1コンテナあたり平均5時間から1時間へ短縮(2025年) |
| もう一つのゲート | ドストゥク(カザフ側)/アラシャンコウ(中国側) |
同じ名前が国境の両側にある
中国側は新疆ウイグル自治区の「霍爾果斯(ホルゴス)」市、カザフスタン側はアルマトイ州の「コルガス(Қорғас)」である。日本語ではどちらも「ホルゴス」と書かれることが多く、写真や統計がどちら側のものかを取り違えやすい。
国境をまたぐ形で「中国・カザフスタン国際国境協力センター(ICBC)」という共同区域があり、両国の国民がビザなしで出入りして買い物や商談ができる。免税店が並ぶこの区域の写真は、しばしばカザフスタン側の記事に中国側の建物が使われるという混同の元になっている。
内陸港としての機能
物流の中核はカザフスタン側の「コルガス・ゲートウェイ」という内陸港(ドライポート)である。中国は標準軌(1,435mm)、旧ソ連圏は広軌(1,520mm)と線路の幅が違うため、ここで貨物を積み替える必要がある。この積替能力が、中国と欧州を結ぶ鉄道輸送全体のボトルネックになってきた。
2025年の取扱量は37万2,000TEU超で前年比2%増。同年9月には積替能力を年54万TEUから80万TEUへ48%引き上げ、広軌の線路10本を増設した。荷役時間はコンテナ1本あたり平均5時間から1時間へ短縮されている。
なお、中国とカザフスタンの鉄道ゲートはもう一つある。カザフ側のドストゥクと中国側のアラシャンコウで、こちらのほうが歴史は古い。統計を読むときは、どちらのゲートの数字かを確かめる必要がある。
参考資料
- Khorgos Gateway Boosts Transit Capacity, Handles Over 372,000 TEUs in 2025 — The Astana Times ↗
- Kazakhstan's Khorgos Dry Port Accelerates Eurasian Transit in 2025 — The Diplomatic Insight ↗
この解説は編集部がまとめたもので、2026年8月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。