ウズベキスタン中央銀行が、想定より長く高金利を維持する可能性が高まっている。オランダの金融大手INGの調査部門INGシンクの分析として、トレンド通信が伝えた。
中央銀行は直近の会合で政策金利を14%に据え置き、金融政策の指針の表現をより強硬なものに改めた。INGによれば、同行は段階的な金融緩和の条件が整いうると示唆していた従来の文言を削除し、事実上、近い時期の利下げの可能性を否定した。代わりに強調されているのはインフレ圧力の高まりである。
INGが挙げる高金利の維持を支える材料は3つある。インフレ圧力が根強く残っていること、金の輸出が停止されていること、そして対外的な不均衡である。
このうち金の輸出停止はウズベキスタン特有の事情である。同国は世界有数の金産出国で、金の輸出は外貨収入の主要な柱のひとつになっている。その流れが止まれば、経常収支と外貨準備に直接響き、通貨スムへの下押し圧力となる。金融緩和に踏み切れば通貨安が進み、輸入物価を通じてインフレを押し戻す——中央銀行がためらう理由はそこにある。
地域内で比べると、各国の金融政策は方向がそろっていない。カザフスタンは10か月連続でインフレが鈍化し、7月に政策金利を16.75%へ引き下げて慎重な正常化に入った。ジョージアは中東情勢によるエネルギー高を受けて5月に利上げし、8.25%を維持している。ウズベキスタンは14%で据え置いたまま、緩和の可能性を示す文言を取り下げた。
同じ地域にありながら、インフレの水準も政策の局面も異なる。投資家にとっては、地域をひとまとめに見ることの危うさを示す局面といえる。
