カザフスタンの年間インフレ率が2026年7月に10.2%まで低下し、10か月連続の鈍化となった。ティムール・スレイメノフ国立銀行総裁が8月13日、カシムジョマルト・トカエフ大統領に報告した内容として、アスタナ・タイムズが伝えた。
金融政策はすでに転換点を越えている。国立銀行は4月に政策金利を18%で据え置いた後、6月に17%へ引き下げ、7月24日にさらに25ベーシスポイント下げて16.75%とした。この7月の引き下げには意味がある。引き締め的な状態の維持から、慎重な正常化への転換を示すものだったためである。
同時に、与信の中身も変わりつつある。融資は消費者向けの借入から事業向けの資金供給へと軸足を移している。家計の消費を支える借入から、生産的な投資を支える借入への移行であれば、経済の質としては望ましい変化である。
ただし、ここに新たな綱引きが生じている。投資活動の活発化と、継続する準財政的な刺激策が経済成長を押し上げており、これが借入コストをどこまで速く下げられるかの制約になっている。物価が下がっているから利下げできる、という単純な話にはならない。
国立銀行は、インフレの低下がそのまま緩和の余地を意味するわけではないと強調している。次の政策決定は9月4日に予定されており、市場の関心は、インフレ鈍化が持続的なものだと当局が判断するに足る材料が揃うかどうかに向かっている。
年10%超のインフレは依然として高い水準である。ジョージアが5.5%、ウズベキスタンが一桁台で推移するなかで、カザフスタンの物価は地域内でも高止まりが目立つ。16.75%という政策金利の高さも、企業の資金調達コストとして実体経済に重くのしかかる。
