カザフスタン国立銀行のアリヤ・モルダベコワ副総裁は、同国の経済メディアKapital.kzの記者の取材に応じた。9月21日に公表されたインタビューで副総裁は、良好なマクロ経済の情勢と、ほぼ1年続くテンゲ高の流れを受けて、国立銀行は為替市場の改革を続け、外貨預金の金利の段階的な自由化に着手できると述べた。想定している変更は、市場参加者とも国立銀行の内部でも長く議論してきたもので、今年10月からの導入を予定しているという。
インタビューは、何を、どこまで、どの預金から緩めるのかを示していない。国立銀行は9月22日時点で、この件をプレスリリースや情報発表として出していない(プレスリリースの直近は9月4日の政策金利の引き下げ)。
副総裁によると、テンゲは年初から12%、9月初めからは3.1%上昇した。副総裁は、外貨の供給が多い要因として、原油をはじめとする輸出品の高値、準公的部門と企業の対外借り入れによる外貨の流入、非居住者によるカザフスタンの国債への需要を挙げた。国立銀行は為替レートの水準を目標にしておらず、必要な場合には速やかに対応する用意があるとも述べた。
副総裁は、テンゲ高の国内の根本的な要因にテンゲへの信頼の高まりを挙げ、その表れとして預金のドル化率が過去最低の水準まで下がったと述べた。8月には全体で18.3%、個人の預金では15.4%、法人では22.1%だったという。
現行の制度では、カザフスタン預金保証基金(KDIF)が、銀行が新規に受け入れる個人の固定金利の外貨預金に上限金利を設けている。9月22日時点では、期間の定めのない預金と定期預金(貯蓄預金を含む)のいずれも、積み増しの可否や期間を問わず1.0%である。上限は基金総裁の命令で期限を定めずに決め、必要に応じて見直すとしている。基金が公表している履歴では、外貨預金の上限は2020年3月26日から全区分で1.0%となっている。副総裁は、自由化がこの上限に及ぶかどうかには触れていない。
国立銀行の統計では、銀行が7月に受け入れた個人の預金の金利は、テンゲ建てが14.7%、自由交換可能通貨建てが0.9%だった。
国立銀行は、2023年12月26日に掲載されたカザフスタンの経済メディアBES.mediaの記事で、同社の照会に対し、個人の外貨預金の現行の金利は国立銀行の政策に沿っており、外貨預金の金利を引き上げる問題は「現時点では差し迫っていない」と答えていた。
