カザフスタン国立銀行の金融政策委員会は9月4日、政策金利を年16.25%、上下1ポイントの回廊を伴う水準に設定すると決めた。7月24日の決定の16.75%から0.5ポイントの引き下げで、6月5日に17.00%へ下げてから3会合連続になる。8月に決定はなく、下げ幅は7月の0.25ポイントから広がった。7月24日の決定に予測値は示されておらず、比較の相手になる前回の予測ラウンドは6月5日である。
国立銀行によれば、8月の年間インフレ率は9.8%で、ディスインフレは11か月続いている。内訳は食品9.5%、非食品11.4%、サービス8.9%。月次の伸びは0.6%で7月と同じだが、季節要因を除いた値は7月の0.7%から0.9%へ上がった。1年先の家計のインフレ期待は7月に12.1%へ下がった(6月は13.4%)。
| 項目 | 今回の見通し | 前回(6月5日)の見通し |
|---|---|---|
| 2026年のインフレ | 9〜11% | 9〜11% |
| 2027年のインフレ | 6.5〜8.5% | 5.5〜7.5% |
| 2026年のGDP成長率 | 4.5〜5.5% | 4.5〜5.5% |
| 2027年のGDP成長率 | 4.5%程度 | 3.5〜4.5%(2027〜2028年をまとめた値) |
| 2028年のGDP成長率 | 4〜5% | 3.5〜4.5%(同上) |
同じ発表のなかで、見通しは物価と成長で向きが分かれた。2027年のインフレ予測を6.5〜8.5%へ引き上げた理由に、国立銀行は外部インフレの上昇、規制価格の前提の見直し、財政刺激の拡大を挙げる。物価の見通しとしては悪化である。成長率の側は逆に改善を指す。2028年を3.5〜4.5%から4〜5%へ引き上げ、2027年も前回の3.5〜4.5%に対し今回は4.5%程度と、レンジの上限に沿う水準を示した。国立銀行はインフレのリスクが上振れ側に偏ったままだとし、さらなる引き下げの余地は限られるとした。政府が2027年に置いたインフレの回廊は7.5〜9.5%だが、これは別の主体による別の予測である。金融政策報告は9月9日、次回の決定は10月23日12時(アスタナ時間)に公表される。
