カザフスタン国鉄のカザフスタン・テミル・ジョリ(KTZ)は、ミニ製油所が生産する石油製品の鉄道輸出制限を解除した。タイムズ・オブ・セントラルアジアによると、運輸検察庁の8月7日の決定を受けた措置だ。燃料輸出への他の規制は残っており、ガソリン・ディーゼルの輸出が全面的に再開されたわけではないが、稼働率の低い小規模製油所には国外販路が戻ることになる。
カザフスタンには30超のミニ製油所が登録され、公称処理能力は年450万トン。うち22カ所が稼働状態にあり、能力は計約200万トンとされる。実際の処理量は過去5年で年40万トンから80万トン程度へ増えたにとどまる。2023年には89万5,000トンの原料を処理し、重油34万6,000トン、ディーゼル14万5,000トン、ビチューメン17万1,000トンを生産した。大手3製油所と異なり深度処理設備を持たないため、製品は重油・船舶燃料・ナフサなど単純なものが中心で、国内のK4・K5燃料基準を満たすガソリンは作れない。国内で売り先が限られる分、輸出解禁の経済効果は小さくない。
タイミングも注目される。ウクライナの無人機攻撃と計画外停止でロシアの製油能力は落ち込み、同国はカザフスタンを含む国外からのガソリン調達を始めている。KTZや当局はロシア市場との関連に言及していないが、ミニ製油所の半製品はロシアの製油所で再処理する用途に適合する。
EAEU域内と域外で輸出の扱いが異なる点、一部品目に別建ての禁輸が残る点には留意が必要だが、ロシアの燃料逼迫が続く限り、カザフスタン産石油製品への需要は北へ向かって強まる公算が大きい。
