資料写真:カスピ海の海上石油生産施設/Ahmet Colakoglu(CC BY-SA 3.0)出典

エネルギー・資源

タジキスタン、燃料の9割超をロシアに依存。7月の供給半減で分散へ、イランが代替候補に

タジキスタンで7月に起きた燃料不足は、ガソリン・ディーゼルの9割超をロシアに頼る構造の脆さを露呈した。反独占庁によると上半期の石油製品輸入59万9,500トンのうちロシアが91.1%。7月のロシアからのガソリン供給は半減し、イランや近隣国からの代替調達の検討が始まった。

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タジキスタンで7月に起きた燃料不足は、同国のエネルギー市場の急所を突いた。アジアプラスの分析記事によると、ガソリン・ディーゼルなど石油製品のロシア依存は9割を超え、供給の細りが1カ月で店頭に波及した。

ドゥシャンベの92オクタンガソリンは6月初めのリットル約11.3ソモニから7月末には13ソモニへ、ディーゼルは約13.3ソモニから17〜18ソモニへ上がり、ディーゼルが枯渇したスタンドも出た。上半期の輸入自体は減っておらず、反独占庁によると1〜6月の石油製品輸入は59万9,500トンで、ロシアが91.1%を占めた。エネルギー・水資源省の集計では72.3%だが、これはカザフスタンのシェアが大きいLPGを含むためで、ガソリン・ディーゼルに限ればロシアの割合は9割を超える。

依存は制度に根差している。2013年以降、ロシア産石油製品は政府間協定に基づき無関税・年次合意数量で供給されており、2026年の枠は約110万トン。鉄道物流、貯蔵ターミナル、契約網はロシア産を前提に組み上がっている。しかし6月にロシアの中央アジア・アフガニスタン向けガソリン輸出は34%減(ロイター報道)となり、7月のタジキスタン向けガソリン供給は半減の1万4,100トンに落ちた。協定上の保証数量が、実際の安定供給を意味しないことが示された形だ。

代替候補として挙がるのがイラン、カザフスタン、トルクメニスタン、そして中国だ。ただし物量・輸送・価格の全てで即応できる供給元はなく、多角化はターミナルや輸送路への投資を伴う中期課題となる。隣国でもキルギスが中国シノペックとの直接交渉に入るなど、ロシアの製油能力低下を起点に中央アジア全体で燃料調達網の組み替えが同時進行している。

この記事の日付 2026年8月18日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年8月19日 16:46

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