アゼルバイジャンの石油関連の輸出が伸びている。APA通信が伝えた2つの統計から、その内容が見える。
まず石油製品である。2026年1〜7月の輸出量は54万6,348トンで、この輸出による収入は前年同期の2倍以上に増えた。数量に対して収入の伸びが大きいということは、単価の上昇が効いていることを意味する。
イラン情勢の緊迫を受けて国際的なエネルギー価格が上昇した局面と重なる。ホルムズ海峡の閉鎖でブレント原油は6月末の1バレル72ドルから7月には100ドルへ上昇した。精製マージンも同時に拡大したとみられる。
原油そのものの輸出額は、同期間に10か国を超える相手国に対して75億ドルにのぼった。
輸送経路の実績も出ている。バクー・トビリシ・ジェイハン(BTC)パイプラインによる原油輸出は2026年6月に日量54万7,000バレルで、5月から10%(4万8,000バレル)増えた一方、前年同月比では5%(3万1,000バレル)減っている。
アゼルバイジャンにとって石油収入の増加は、資源依存という長年の課題と表裏一体である。同国は電力の欧州への輸出も構想しており、アリエフ大統領はガスと石油に加えて電力も供給する意向を示した。その唯一の経路はジョージアとトルコを通る。
中国との貿易も過去最高に達したと駐アゼルバイジャン中国大使が述べている。原油と石油製品を西へ、貿易関係を東へ広げる構図であり、単一市場への依存を薄める動きとして見ることができる。
なお同期間、隣国ジョージアは石油製品の輸入の40.5%をロシアから受け取っており、アゼルバイジャンからも供給を受けている。産油国と輸入国が国境を接するこの地域では、価格の上昇が正反対の影響をもたらす。
