イランがタジキスタンへの石油製品の追加輸出を検討している。モフセン・パクネジャド石油相がテヘランでの会談後に明らかにしたもので、イラン石油省の発表としてトレンド通信が伝えた。
会談の相手はタジキスタンのダレル・ジュマ・エネルギー・水資源相とアジム・イブラヒム運輸相である。パクネジャド氏は「イランとタジキスタンの協議の主要部分は石油製品の輸出の可能性に充てられた。これを通じて、友好的で兄弟的なタジキスタンが近日直面している課題の一部を解決する助けとなるよう努めている」と述べ、協力の具体的な仕組みが複数検討されているとした。
「近日直面している課題」という表現が示すとおり、タジキスタンは燃料の調達に支障をきたしている。中央アジアの各国はガソリンや軽油の相当部分をロシアからの供給に頼ってきたが、その流れが細っている。
同じ圧力はコーカサスにも及んでいる。アルメニア統計委員会のデータによれば、2026年7月のガソリン価格は前年同月比7.4%、ディーゼル価格は14.3%上昇した。前月比でも1%上がっている。液化炭化水素(ブタン、プロパンなど)にいたっては年間で44.6%、月間で2.6%の上昇である。
ディーゼルの上昇幅がガソリンを大きく上回っている点は見落とせない。ディーゼルは貨物輸送と農業機械の燃料であり、価格上昇は物流費と農産物の生産コストを通じて経済全体へ波及する。
燃料の供給元をめぐる動きは、地域全体で組み替えが進んでいる。ウズベキスタンは航空燃料をジョージアとイラクから輸入し始めた。タジキスタンにはイランが供給を打診している。ロシアからの流れが細るたびに、イラン、湾岸、コーカサスといった代替の経路が浮上する構図である。
