ジョージアの実効支配が及ばないアブハジアへ燃料を搬入した企業が特定された。ソリドゥス社である。所有者のギオルギ・アルヴェラゼ氏がラジオ・フリーヨーロッパに事実を認めた。ビジネス専門媒体BPNが伝えた。
量については訂正がある。アルヴェラゼ氏によれば、供給したのは約300トンであり、3,000トンではない。エングリ橋を経由して「アブハジアの提携先」へ渡したという。エングリ橋はジョージアが実効支配する地域とアブハジアを結ぶ陸路の通過点である。
同氏は自らの事業をこう説明する。「アブハジアの提携先とともに働いている。これはジョージアとアブハジアのビジネスの間の橋である」
供給先についても言及した。燃料は「主にガリ地区の住民と、現地のガソリンスタンド向け」だという。ガリ地区はアブハジアのなかで民族ジョージア人が多く暮らす地域である。
同氏はこう述べる。「もしわれわれが搬入しなければ、4万人のジョージア人が20リットルのポリタンクを持ってズグディディへ渡り始めていただろう。だから、私がアブハジアの友人たちとともに搬入するほうがよいと判断された」
これまでは農産物と食料品の供給を行っており、燃料の供給は今回が初めてだったとしている。
企業の登記情報も報じられた。企業登記簿によれば、ソリドゥスは2010年から市場で営業している。持分の100%をギオルギ・アルヴェラゼ氏が保有し、取締役はショタ・ケヴリシヴィリ氏である。アルヴェラゼ氏はソリドゥスのほか、エウラジア・トランジット、ヒク・カンパニー、G.D.インヴェスト・グループ、ファミル・ファームなど複数の企業の持分を保有する。
この案件が投資の観点で意味を持つのは、制度の枠組みにある。占領地域での活動には「特別企業資格」が必要で、その付与と延長は政府の決定による。ロシアのウクライナ侵攻に伴う燃料不足が占領地域にも及ぶなかで、ジョージア領内から燃料が渡ったという事実は、制裁と占領地域をめぐる法的な線引きがどこにあるかを示す事例になっている。
野党側からは、燃料が最終的にロシアへ渡る可能性への懸念が示されている。一方で政府側は、量が微小であり軍事転用は考えにくいと反論している。事実関係のうち確定しているのは、供給企業の名前と、約300トンという量である。
