エネルギー・資源

カザトムプロム、ロシアの硫酸の輸出制限を「禁止するものではない」と説明。12月31日まで輸出は首相・副首相の決定による、ロシアの供給者は2026年分の契約を履行する用意

カザトムプロムは9月21日、ロシア政府が9月12日付の決定で定めた硫酸の一時的な輸出制限について、現時点の情報では輸出の禁止ではなく、輸出量の承認手続きを改めるものだと説明した。ロシアの供給者は2026年分の契約を履行する用意があると確認し、輸出の許可に必要な書類を当局へ出しているという。

資料写真:カザトムプロムのカラタウ鉱山の事業所/NAC Kazatomprom JSC(CC BY-SA 4.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。点は本文に出てくる場所(バイコヌール)。

カザフスタンの国営原子力企業カザトムプロムは9月21日、ロシア政府が定めた硫酸の輸出に関する一時的な措置について、投資家からの問い合わせが相次いでいることを受けて現状を説明した。同社の鉱山はすべて地下浸出法で操業しており、採掘に硫酸を使う。同じ発表では、クズロルダ州のクズルトゥ区画でウランの探査権を得たことも公表した。

対象は、2022年3月9日付の政府決定第311号を改める9月12日付の決定第1158号である。カザトムプロムは、現時点で得ている情報に基づけば、この措置は硫酸の輸出を禁止するものではなく、輸出量の承認手続きを改めるもので、2026年12月31日まで続く見込みだとしている。

ロシアの民間の法令情報サービス、ガラントが9月16日に掲載した決定の本文によれば、2026年12月31日まで、硫酸(ユーラシア経済連合の商品分類コード2807 00 000 1)のロシア国外への輸出は、産業商務省の提案に基づく首相、第一副首相または担当の副首相の決定によって行う。硫酸を掲げた附属書の題は「一時的な輸出制限を導入する一部の化学物質の一覧」である。施行は公式の公布の日から10日後と定めている。

同じ本文によれば、措置の対象外とされるのは、国外で始まり国外で終わる国際通過輸送、国外のロシア軍部隊やカザフスタンのバイコヌールにあるロシアの組織向けの輸出、防衛産業の企業の生産・科学技術協力に関する政府間協定に基づく輸出などである。カザトムプロムは、首相・副首相の決定のほか、国際通過輸送と政府間協定の枠内でも輸出できると説明している。決定が対象外に挙げる政府間協定は、防衛産業の協力に関するものである。対象外の一覧に、ユーラシア経済連合の加盟国向けという区分はない。

発表によれば、ロシアの供給者は2026年分の既存の契約上の義務を履行する用意があると確認し、輸出の許可に必要な書類を所管の当局へ出していると同社に伝えた。露語版と英語版は、双方が2027年分の供給条件を交渉しているとも書いている。

英語版の発表には、現段階でこの措置が同社の操業と2026年の生産見通しに重大な影響を与えるとは見込んでいない、との一文がある。露語版とカザフ語版にこの一文はない。同社は8月21日の上期決算で、2026年の生産見通しを100%ベースで2万7,500〜2万9,000トンU、持分ベースで1万4,500〜1万5,500トンUとし、従来の値を据え置いていた。

同じ上期決算では、同社が建設を進める硫酸工場TQZの稼働開始が、当初予定の2027年第1四半期から2027年第3四半期〜2028年第1四半期にずれる見込みだと公表していた。建設地で古生物の標本とみられるものが見つかり、該当する区域の工事が止まったためである。

クズルトゥ区画の探査権は期間6年で、同社が単独で持つ。ウランの資源量は暫定の見積もりでは約1万トンになりうるとし、近く探査を始めて資源量を精査し、区画の潜在力を評価する計画である。

この記事の日付 2026年9月21日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月22日 12:14

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