ジョージアの教育部門が経済の成長分野として存在感を増している。売上高は2019年から2025年にかけて倍増し43億ラリに達した。GDPに占める比率は4.5%から6.4%へ上昇している。ゴールト・アンド・タガートが7月16日に公表した産業レポートによる。
部門の内訳は初等・中等教育が21億ラリ、高等教育が13億ラリ、就学前教育が7億ラリ、その他の教育サービスが2億ラリである。成長の担い手は分野によって異なり、初等・中等教育では国費による拡充が、高等教育では民間主導の伸びが牽引した。
初等・中等教育の売上は2019〜25年に年平均14.4%で伸びた。公立学校が依然として売上の74.9%を占めるが、私立学校の売上はこの間に倍増して5億2,600万ラリとなっている。在籍者の増加、授業料の上昇、そして上位校への志向がその背景にある。
ただし同レポートは、この分野の先行きに構造的な制約を指摘する。児童生徒の人口が減少に転じているため、今後の成長は公立から私立への移行、移民による需要、そして業界再編による市場シェアの獲得に依存せざるを得ない。加えて教員の高齢化が進み、賃金水準の低さから職業としての魅力も乏しい。政府主導の賃上げは待遇を改善した反面、業界全体のコスト圧力を高め、収益性を圧迫している。人件費の上昇を吸収しきれない小規模校から淘汰が進むとみられる。
高等教育の売上は13億ラリで、年平均11.5%の伸びを記録した。成長の大半を私立大学が取り込んでおり、その原動力は海外からの需要である。留学生数は2019〜25年に3倍の4万4,000人へ増え、留学生比率は9.0%から19.8%へ上昇した。 学費の手頃さと入学のしやすさが競争力になっている。
しかし集中のリスクが伴う。留学生の53.8%はインド出身で、しかも医療・福祉系の課程に偏っている。単一の送り出し国、単一の学問分野への依存であり、同レポートは出身国と分野の双方で分散を図ることが戦略的な優先課題だと指摘する。
国内の教育成果には別の課題がある。ジョージアはビジネス・法学・社会科学の卒業生の比率が高い一方、技術系・職業系の分野で人材が不足している。労働市場との不整合は数字にも表れており、高学歴層の失業率は11%とOECD平均の4.8%を大きく上回る。政府は2026年の高等教育改革で、専門分化の推進、学位課程の短縮、公立大学における留学生受け入れの制限を打ち出しているが、同レポートは効果が実行の質に左右されるとしている。
