カザフスタンのエルラン・アッケンジェノフ・エネルギー相は8月25日、政府でのブリーフィングで、2026年の石油・ガスコンデンセートの生産計画を9,800万トンから9,600万トンへ改定したと述べた。改定幅は200万トンで、カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)への攻撃の影響を織り込んだものだという。国営通信カザインフォルムが同日伝えた。
計画の改定幅と、攻撃で失われた生産量は別の数字である。大臣は「1月の攻撃と、6〜7月に続いた攻撃で約350万トンを失った」と述べ、CPCへの攻撃による生産の逸失を約350万トンとした。テンギスシェブロイル(TCO)の株主が大規模補修を実施せず翌年へ繰り延べることを決め、これが「一定の余裕」を生んだとも説明した。エネルギー省もNCOCが操業する鉱区の補修を翌年に回している。差し引きの内訳は示していない。
当初は前年並みの9,950万トンの維持を見込んでいた。9,600万トンという水準自体は新しくない。大臣は3月11日にも9,600万〜9,800万トン程度との見方を示していた。ただし3月に示した数字は石油・ガスコンデンセート・軽質炭化水素混合物の合計で、今回とは範囲が違う。カラチャガナク鉱区の定期補修は9月半ばの予定で、生産は40万〜45万トン減るという。
大臣は同じ場で、西カザフスタン州アクサイのコンデンサート製油所がロシア産原油を処理することでロシア側と条件が固まったとも説明した。生産される石油製品のうち、需要の高いガソリンと軽油の最大30%が国内に残り、残りはロシアへ送られる。同製油所は両国いずれの幹線パイプラインにもつながっておらず、原油の搬入も製品の搬出も鉄道の輸送能力に左右される。
大臣は所有者が制裁の対象ではないとして、制裁上のリスクは見ていないと述べた。同社はカザフスタン開発銀行に1億ドル程度の債務を抱えていたが、新しい所有者がほぼ返済したという。所有構造は明らかにされていない。タイムズ・オブ・セントラルアジアは、大臣が当初示唆したロシア側の直接50%保有ではなく、タトネフチとの間接的な結びつきだと報じている。
カザフスタンは8月に小規模製油所の鉄道輸出制限を解除しており、ロシアの燃料不足が輸出先として浮上していた(ミニ製油所の鉄道輸出制限を解除)。今回は原油を受け入れて製品の大半を返す形になる。
大臣は、失った350万トンについて、アクタウ港を経由してバクー・スプサのパイプラインへ振り向けることもできたはずだと述べた。同パイプラインの通過能力は年約500万トンで、一定の下地はあるものの、アゼルバイジャンとの直接交渉はまだ行われていないという。
