カザフスタン政府は9月5日、エネルギー省とGRESクルチャトフの間の投資協定を承認した。オルジャス・ベクテノフ首相が政府決定に署名した。アバイ州クルチャトフ市に出力700メガワットの石炭火力発電所を建てる事業で、熱を供給しない発電専用の復水式である。事業費は8,810億テンゲ、カザフスタン国立銀行の9月5日の公定レート(1ドル=456.56テンゲ)で約19億ドルにあたる。「クリーンコール」技術を用い、ガス浄化、排出のろ過、粉じん抑制の設備を備えるとしている。クルチャトフには国立原子力センターや核技術パーク、研究炉が集まり、政府はこの発電所を市の発展を支える電源と位置づけた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 立地 | アバイ州クルチャトフ市 |
| 出力 | 700メガワット(350メガワット2基) |
| 事業費 | 8,810億テンゲ |
| 稼働 | 2032年までに段階的 |
| 年間発電量 | 最大50億キロワット時 |
| 雇用 | 約4,400人 |
| 事業主体 | GRESクルチャトフ |
新規に立ち上がった事業ではない。政府は3月24日に国家プロジェクト「石炭火力の発展」を承認しており、クルチャトフの700メガワットは新設8か所の一つとして既に位置づけられていた。同プロジェクトの本文は、クルチャトフの復水式発電所について2026年1月に建設契約を締結済みと記している。同プロジェクトはエキバストゥズの2,640メガワット、ジェズカズガンの500メガワットなども含み、投資総額を7.5兆テンゲ以上と見込む。実施計画の表はクルチャトフに2026年から2030年で4,290億テンゲを充て、全額を予算外資金、完了を2030年としている。今回の発表の8,810億テンゲとは額が倍近く違い、完了の時期も国家プロジェクトの2030年に対して2032年までの段階的な稼働とされている。どちらの発表も、この差の理由を説明していない。今回動いたのは、うち1件の投資協定が政府決定の形で固まり、事業費が示された点である。数字の読み方には注意が要る。年間最大50億キロワット時は、700メガワットの設備で設備利用率81.5%にあたる計画値である。雇用の約4,400人も、建設段階のものか操業段階のものかは発表に書かれていない。
