カザフスタン首相府は10月1日、エネルギー省と事業会社トゥラン・ウィンド・エナジー(Turan Wind Energy)との協定の締結を政府が承認したと公表した。北部のコスタナイ州に出力1,000メガワットの風力発電所と、出力300メガワットの蓄電設備を建設する事業である。承認の政府決定にはベクテノフ首相が署名したとしているが、決定の番号と日付は発表に書かれていない。
投資額は約3,800億テンゲで、10月1日の国立銀行の公定レート(1ドル=440.86テンゲ)で換算すると約8億6,000万ドルになる。着工は2027年春、完工と稼働は2029年末までの予定で、750人の雇用を見込む。資金の構成や出資者、蓄電設備の容量(メガワット時)は発表に書かれていない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業会社 | Turan Wind Energy |
| 所在地 | コスタナイ州 |
| 風力発電所の出力 | 1,000メガワット |
| 蓄電設備の出力 | 300メガワット |
| 投資額 | 約3,800億テンゲ |
| 着工 | 2027年春 |
| 完工・稼働 | 2029年末まで |
| 雇用 | 750人 |
| 落札価格(2025年4月の入札) | 1キロワット時18.72テンゲ(付加価値税抜き) |
事業そのものは今回初めて出たものではない。電力市場の運営会社KOREMによれば、同社は2025年4月15日、統一電力系統の北部ゾーン向けに蓄電設備付きの風力発電所を合計1,000メガワット選ぶ入札で落札者に決まった。参加を認められたのは4社で、価格の提示は20件、応札の出力は合計4,000メガワットだった。上限価格の1キロワット時22.68テンゲ(付加価値税抜き)に対し、落札価格は18.72テンゲである。首相府の発表はこの入札に触れていないが、社名と風力の出力は一致する。カザフスタン開発銀行が公表している審査中の案件の一覧にも、同社を借り手とするコスタナイ州の風力1,000メガワットの事業が、銀行審査の段階に向けて書類を集めている案件として載っている。今回の発表で新たに示されたのは、政府の承認と、投資額、工期、雇用の数字である。
首相府は見出しで「地域で最大」の風力発電所と表現し、事業を再生可能エネルギーの比率の目標(代替エネルギーを含めて2030年までに15%、2050年までに50%)に結び付けた。エネルギー省が8月に公表した時点で、稼働中の再エネ施設は合計3.8ギガワット超で、この事業の風力1,000メガワットはその約4分の1に相当する。風力1ギガワットに出力300メガワットの蓄電を組み合わせる構成は、ジャンブール州のミルヌイ風力発電所と同じである。予定どおりなら、入札から稼働まで4年半あまりかかることになる。
