エネルギー・資源

ウズベキスタン大統領府、エネルギー事業の投資家を公開の競争で選ぶ新モデルの提案を公表。発電設備は計画で2030年46.1ギガワット、2035年57.2ギガワット

ウズベキスタン大統領府は9月22日、エネルギー投資事業の仕組みを根本から変える提案が大統領への説明で示されたと公表した。需要予測を起点に用地と系統接続点を定めた事業を組成し、投資家を公開の競争で選ぶ案である。発電設備は計画で2030年46.1ギガワット、2035年57.2ギガワット。大統領令や政府決定には触れていない。

資料写真:風力発電/Zhunisali(CC BY-SA 4.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。点は本文に出てくる場所(カラカルパクスタン)。

ウズベキスタン大統領府は9月22日、シャフカト・ミルジヨエフ大統領が電力部門の展望と燃料エネルギー分野の事業管理の仕組みの改善について説明を受けたと公表した。発表に会合の日付は書かれていない。

説明では、分野の投資事業を組成し実施する仕組みを根本から変える提案が示された。発表は現状について、多くの場合に事業が投資家の発案から始まり、用地の割り当て、系統への接続、技術条件、料金、投資協定が省庁ごとに別々に調整されるため、手続きが長期化し、省庁の機能が重複し、系統全体の必要が十分に反映されない事業が生じていると記している。

提案された新しい管理モデルでは、まず経済・住民・地域の将来の需要を確定し、それに基づいて必要な発電設備とインフラを計画する。用地、系統への接続点、技術的解決策をあらかじめ定めた事業を組成したうえで、投資家を公開の競争による選定で決めるとしている。省庁の分担も示され、経済財務省が需要予測、エネルギー省が戦略計画と技術政策、エネルギー市場発展規制庁が市場関係と料金を担い、投資を所管する省庁が公開の競争で投資家を集め、地方政府が用地と必要なインフラを扱う。

これは提案と指示の段階である。発表は新しい管理モデルが提案されたと書いており、大統領令や政府決定には触れていない。責任者には、実施中の大型事業を期限どおりに稼働させること、遅れている事業について投資家と具体策を取ること、発電設備と送電網を均衡させて整備すること、蓄電を拡大すること、新しい計画・管理モデルを分野に導入することが指示された。発表は新しいモデルの説明を「今後は」で始めているが、どの事業に、どのような手続きで適用するかと、法令上の施行の時期は書かれていない。

説明で示された主な数値は次のとおりである。

項目発表が示した数値
太陽光・風力の合計出力(現在)6.3ギガワット超
水力発電所(現在)100基超で、合計出力は2.5ギガワットに接近
蓄電事業(現在)26事業・合計4.2ギガワットを組成し、うち17事業が実施段階
発電設備容量(計画)2030年に46.1ギガワット、2035年に57.2ギガワット
年間発電量(計画)2030年に約1,290億キロワット時、2035年に1,547億キロワット時
変電所・送電線(計画)2030年までに220キロボルトを9か所、500キロボルトを7か所新設し、送電線を新たに約5,000キロメートル
工業だけの電力消費(予測)2030年までに380億キロワット時から535億キロワット時へ

新規の発電設備を選ぶ基準としては、出力だけでなく、発電の原価、系統に接続できるか、蓄電システムとの整合、エネルギー需給全体への影響が挙げられた。経済効率が低いもの、資金源が定まっていないもの、実施が長期化しているものなど、一部の事業は見直す必要があるとした。2027〜2029年には戦略的な500キロボルトの送電線と新設の変電所を稼働させる計画で、建設の状況と資金調達、遅れへの対応が個別に検討された。

既に公表されている数値もある。2030年に経済規模を3,000億ドルとする目標は、8月28日の独立35周年式典の演説で示されたものである。カラカルパクスタンについては、有望な風力発電所と出力1ギガワットのデータセンターを新設の220キロボルト変電所と送電線で結ぶ提案が示されたが、データセンター向けに1ギガワットの安定した電力を確保するという指示は、9月19日の同共和国に関する大統領府の発表に既に出ている。なお、国内で稼働中の風力7基・1,872メガワットと、カラカルパクスタンでの47事業70億ドルの着工は、いずれも今回の発表には出てこない別の発表の数字である。

長期では、2050年までの燃料エネルギー資源の確保構想を策定することが見込まれている。構想には国内の資源、人口と経済の成長、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーと原子力の開発、エネルギー安全保障を織り込むとしており、5年ごとに見直すことが提案された。あわせて、地域別・分野別のエネルギー資源の需要予測に基づき、毎年更新する3年間の投資計画を採択する提案も出た。

この記事の日付 2026年9月22日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月25日 0:25

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